良さについての思考停止

2018-12-21 07:04

資本主義社会であるからして、金を儲けなくてはならない。企業の存在意義は(あれこれ綺麗事を付け加えたとしても)そこにある。

でもって

Web業界全体に言えることだが「良い」=「利益がでる」という短絡的なすり替えが横行している。案Aと案Bのどちらがいいのか?両方ためしてもう買った方を採用しよう。

これは「儲かるもの」=「いいもの」というとんでもない短絡思考だ。はたしてそれは正しいのか?私はこのすり替えを「ドラッグディーラーの知恵」と呼んでいる。麻薬を売れば儲かる。売れば売るほど中毒者が増える。売り上げも利益も上がる。つまり「麻薬=いいもの」なのだ。

さて、なにかと話題のPaypay。今朝こんな記事を読んだ。

辛酸「アプリを立ち上げるごとに、【この画面を提示してすぐお支払い】と書かれたバーコードの下に5分間のタイマーが表示され、急に謎のカウントダウンが始まるので、煽られているような気がしてしまいます。

 '11年に“スカスカおせち事件”で話題になったクーポンサイトの『グルーポン』も、商品の横に“何時・何分・何秒”というように数字がたくさん出てきてカウントダウンをしていたことが思い出されます」

──カウントが「0:00」になったら一体何が起こるのやら……。

辛酸「気になって5分間待ってみたのですが、結局またカウントが5:00に戻るだけで特に何も起きませんでした。“急いで払わなきゃ”と思わせるだけのカウントダウンなのかもしれません。

 こういう消費者をコントロールしようという仕組みが、どこか信用できないような雰囲気を出しています。

引用元:PayPayのギャンブル性に指摘「踊らされたあとに気づきました」 - ライブドアニュース

さすがソフトバンク。人の神経を逆なでするような方法で金を集める術に長けている。これがあるのとないのでは多分あるほうが売上が上がる。となると「意味のないカウントダウン=いいもの」ということになる。

でもってこういう擁護記事も存在する。

今回の件を理由に「PayPayは危ない」「だからソフトバンクは……」と言って一方的にサービスそのものを全否定するのは違うのではないだろうか。かつてはApple Payでさえ、米国での立ち上げ時にカードのWalletへの不正登録事案が報告され、対策の強化に走ったという経緯がある。

(中略) 

最初から完璧なサービスなどなく、むしろ問題も踏まえた上で改善しながら成長を促すことが建設的だと考える。恐らく、このトライ&エラーに対する許容度が日本のキャッシュレスを推進させる原動力の一つではないのだろうか。

引用元:PayPay中山社長インタビュー 「100億円祭り」と「クレカ不正利用問題」が残したもの (3/3) - ITmedia Mobile

原文をあたってみていただくとわかるが、(中略)とした部分には意味不明な言葉がだらだら並んでいる。「最初から完璧なサービスはない」とは仮想通貨の時もよく聞いたなー。あまり意見が偏っているから、ソフトバンクの広告記事かと思ったらそうではなかった。

いつの日かiPhone X(シリーズ)に買い換えることができたら、Apple Payを導入しようと思っている。あとはSuica-Pasomo.キャッシュレスは結構だが、それ以上使う気はない。今回のPaypayでその思いがますます強まった。

でもって

iPhoneを買い換える日は果たしてくるんだろうかね。