液晶興亡史

2019-01-23 07:27

1990年、アメリカのTVで小型の液晶TVが使われていた。「これはゲーリーストリート(San Fransiscoの街中である)で買えればいいのだけど、売っているのは銀座ストリートだよ」

とそれを手にした男が言った。手に持つことができるTV。それは衝撃的な映像だった。

それから液晶のシャープができ、日本製の液晶は最高だということになり、いつのまにはサムソンやらLGにふっとばされ、シャープは外資に買収され、それとともに日本は衰退の道を辿る。そしてそれが消えるのは遠い先のことではない。

ジャパンディスプレイは、iPhone XRのLiquid Retinaディスプレイを製造しているものの、Appleは、2020年発売iPhoneでは有機ELディスプレイのみにする計画のため、売上高の50%超をAppleが占めている同社に対して、日本政府はジャパンディスプレイを支援し続けることはできないという姿勢を示しており、海外投資家への経営権譲渡に前向きだと伝えています。

引用元:WSJ:2020年発売のiPhoneは有機ELディスプレイのみに? | Rumor | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)

この30年、日本はひたすら衰退の道を歩んで来た。ジャパンディスプレイという会社が液晶に未来はないと知りながら、右にも左にも舵を切ることができなかった状況は日本全体の状況に重なるところがあるのではないか。

だからジャパンディスプレイがそもそも作られ、そして消えるまでの経緯を誰かが本にすべきだ。