人類の未来

2019-02-22 07:13

私が子供の頃は「日本は人口過多」と言われていた。狭い国土に人間が増えすぎる。戦前の海外侵略を正当化する理由にも使われたと想像している。

それが今や少子高齢化である。おかしい。人口増加が問題だったなら、今はその難問が解決されたユートピアのはず。しかしもっと大きな問題がある。それは日本だけの問題ではないのだ。韓国、中国は日本以上の少子高齢化社会になろうとしている。

もっと問題がある。それは東アジアだけの問題ではなさそうなのだ。

米国で2月5日に発売された新刊『Empty Planet(無人の惑星)』で、カナダ人ジャーナリストのジョン・イビットソンと政治学者ダレル・ブリッカーがたどり着いた結論だ。彼らは数字の山を自ら丹念に読み解き、従来とはまったく違った、わたしたちヒトの未来予測を提示する。

「およそ30年で、世界人口は減り始めます」と、彼らは言う。「いったん減少が始まれば、二度と増加に転じることはありません」

引用元:「世界人口が今後30年で減少に転じる」という、常識を覆す「未来予測」の真意|WIRED.jp

文明が発達し、女性が男性と区別なく働くようになる。すると出生率が必ず下がる。そして人口は減り始める。

わたしたちは26カ国の女性たちに対して、子どもは何人欲しいかと尋ねました。どこの国でも、答えはおしなべて2人前後でした。あらゆる場所において、人々に大家族をもつことを強制する外的要因が消えつつあります。この変化が最も急速に起きているのが発展途上国です。例えばフィリピンでは、2003年から2018年の間に、出生率が3.7から2.7まで減少しました。わずか15年で、各家庭から子どもが1人減ったのです。米国でこれだけの変化が起きるには、1800年ころからベビーブームの終わりまでという、はるかに長い時間がかかりました。こういったシナリオを、わたしたちは読者に考えてほしいのです。

引用元:「世界人口が今後30年で減少に転じる」という、常識を覆す「未来予測」の真意|WIRED.jp

皮肉なことに「文明を発達させる」ことで数を増やして来た人類は、それゆえに絶滅への道を辿りつつあるのだ。(かもしれない)

しかしここで考えるべきは

じゃあなんだったらいいのか?ということである。人口増大はけしからん。人口減少もけしらかん。じゃあどうする。例えば世界人口が10億人くらいで均衡すればいいのか。人口が10億を切ったところで「産めよ育てよ」運動が勃発するとでもいうのか。

人口が減れば、土地の値段が下がり皆が豪華な邸宅を持てるようになるという夢はどこへいったのか。つまるところ何がおこっても「けしからん」ということなのではなかろうか。