嗚呼富士通

2019-03-25 07:07

富士通という会社についてはいろいろ聞いたことが記憶に残っている。私が所属していた学科から、三菱重工に定員いっぱいの10名が志望した。これは多すぎるというので、就職担当の先生が「富士通とかいい会社じゃない」と勧めていた。

管理職になるための試験が厳しいと聞いた。仕事をばりばりやっている人間は勉強の時間がとれず、暇な奴が成績よかったりすると。朝会社にくると机の上で死んでいる人間がいるという伝説がありますが本当ですか?と聞いたら「そこまでは」と言われた。

実際に富士通社員だった人に聞くと、年に一人くらい自分が書いたコードをプリントアウトし、それを抱えたまま屋上から飛び降りる人がいるんだそうな。総務も手馴れたもので、そういうことがあると窓のブラインドを全部下ろしあっというまに「処理」すると。

その結果がこれである。

45歳って、23歳で入社して、安い初任給から22年こつこつ年功序列すごろくしてきて、ようやくそこそこの中間ポストで給与も上がってきて、住宅ローン組んでて、子供も中学〜高校生で……って頃じゃないの?

その人生を期待してみんな富士通に入ったのに、これやっちゃったらもう誰も残らなくない?

引用元:ウーロン瀧さんのツイート

45歳以上は全員「退職相談」の対象になるのだそうな。

富士通の45歳以上いらん、ってのシャープの元社長が「膿を出し切る」と言いつつ自分たちは居残り、結局迷走して鴻海に身売りした故事を思い出します。

引用元:のらえもんさんのツイート

多くの人が指摘しているが、今日の事態を招いた「45歳以上の経営幹部」はお咎めなし。悪いのは計画を達成できなかった社員。以上。

私は横で見ていた立場だが、「厳しい管理職登用試験」ってなんの成果があったんだろう。これまでの努力はなんだったのか、と誰もが思うだろう。それに耐えうる経営幹部の無神経さは賞賛すべきだが。

あともしこの文章を読んでいる若者がいれば。私が就職する時、日立、東芝、富士通のどこに就職するのがいいか、なんて誰にもわかんなかったんだから。

ちなみに親愛なる三菱重工の次期社長はこんなこと言っているが、大丈夫だろうか。

「売上高、利益率のどちらも追求したい。ただ、身の丈を超えると転ぶ。競合や市場環境に応じて柔軟に変化していく。現時点で大きな事業リスクはないが、人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)の普及で競争相手は製造業にとどまらない。よく見極めることが重要だ」

引用元:三菱重工次期社長「MRJは胸突き八丁、気を緩めず」

今後はどうなるかわからないが、私の同期はそろそろ「卒業」する年代。ということは

田舎の高校卒業して、東京のわりといい大学に行って、普通に恋愛して、新卒でまともにそこそこの給料出るところに就職して、そこそこ仕事頑張って、キラキラしてなくてもそれなりの出会いがあって、それなりの年令で子供できて、特段の出世できなくても社内で認められつつ定年迎える人生って貴重だよな

引用元:武者小路 丈径さんのツイート:

皆貴重な社会人生活をすごせたのかもしれない。