人工知能とは何か

2019-04-01 07:09

昨日夕食の時に「最近AIで採用を決めているそうだよ」と奥様がいう。私は「AIとはなんのこと?」と問う。もちろん答えは帰ってこない。

息子が「最近発明されたもの以外はAIではない」などという。私は「では世の中にAIなど存在しない。そもそもニューラルネットはお父さんが生まれる前から存在しているのだ」と答える。

ただ、AI分野において次のチューリング賞に値するようなブレイクスルーを起こしたければ、現在のメインストリームには背を向けたほうがいいようだ。ベンジオは「深層学習という現在の流行を追うべきではない」とアドヴァイスしていた。

引用元:「チューリング賞」が贈られるAI研究の先駆者たちは、“時代遅れ”の研究に固執した異端児だった|WIRED.jp

研究費を取得し、職を得るためには「今はやっていること」に専心する必要がある。そもそもそれがどこまでいけるのか。もう見えている大きな問題はないのか、とか問うてはいけない。

チューリング賞を受賞したのは21世紀のニューラルネットの発展に寄与した人たち。それは今だから言えることであり、当時は「あんな時代遅れのやり方に取り組むなんて」とバカにされているような分野に取り組んでいる人たちだった。だから大当たりを狙うのなら、マッドサイエンティストにならなければならない。ニューラルネットの可能性についてホラを吹き講演料をせしめるのも一つの道ではあるが。

最近よく考える。人間の行動を決める際には「感情」というものが非常に大きな作用をしている。というかほとんど感情で決めているのではないかと思える節がある。にもかかわらず、我々は感情をどうやってコンピュータで扱うのか全くわからないままでいる。

バージニア・サティアのコミュニケーションモデルによれば、目や音声で受け取った情報に対して、我々はある感情を抱く。次にその感情に対する感情を抱きそれに対して行動する。このように情報と行動の間に二重に存在している感情を現在全く無視しているのだ。

ということを語ると必ずひかれる。そんなことを言うより

「ブロックチェーン熱いっすねえ!」

と言ったほうがいいのだろう。しかし嘘はつけない。それは道徳的にどうというのではなく、嘘は長続きしないから。

さて、どうしたものか。