元年の後に来る「こんどこそ」

2019-06-18 08:02

確か数年前がVR元年だった気がする。もう覚えていない。こういうのは言ったもの勝ちで外れても誰も覚えてないからね。でもって今朝またこんな記事を読む。

ARの活用と、スマートグラスに向けた動きが加速している。

引用元:ARの夜明け前。5GとOSの改善で開拓フェーズに【西田宗千佳のイマトミライ】-Impress Watch

うん。そうだねえ。この記事に書いてあるのはARであってVRじゃないよね。

加速だか猫柳だか知らないが、こういう「動きが加速している」などという曖昧な言葉は全て無視するべきだ、とこの年になると思う。

この記事を書いているのはプロのライターだから、商売でやっているのかもしれない。しかしこういうひねりのない「今度こそ」という記事を何年も書き続けられる神経というのは不思議としかいいようがない。

そしていつものことながら、問題は「コンテンツ」だ。それが皆が使いたいと思うものなら普及するし、それなしではいくらハードが進歩しようと絶対に普及しない。

つい数年前まで私は腕時計を絶対腕につけない人間だった。それが今では起きて一番最初にすることはApple Watchを装着しロックを解除することである。なぜかといえば別にウェラブルを体験したいとか、今年がウェアラブル元年だとかとは全然関係がない。便利だからだ。

なぜこの簡単な原則が理解されないのか理解に苦しむ。もう何年にもわたって「ブロックチェーンは次に来る!」とか言っている人たちの神経も理解に苦しむが。その「次」はいつになったら来るんだろうね、というかブロックチェーンでなければできないすごいコンテンツを考えたほうが「次に来る!」とか寝言を言っているよりよっぽど生産的だと思うのだが。