昭和脳のベンチャー企業

2019-07-23 08:00

日本のIT系のベンチャー企業のCEOには特徴がある。チンピラか金儲けにしか興味がないか体育会系しかいない。いきおいその思考は昭和型になる。

イチロー選手は並々ならぬ努力をしたからこそ世界中から優れた才能が集まってくるメジャーリーグでも長年活躍した。もし、イチロー選手が「1日の素振りは100回まで」と制限を受けていたら、グローバルで活躍する人材にはなっていないだろう。

引用元:「素振りは1日100回まで」でイチローが生まれるのか (2ページ目):日経ビジネス電子版

マネーフォワードという会社の社員にはなかなか好感をもっていたが、こういう社長がいるところで働くのは大変だと思う。最近メジャーリーグですばらしい活躍をしている大谷氏の言葉を聞こう。

1月、岩手日報に掲載された大谷翔平と菊池雄星の「紙上対談」。カッコを付けたのは、実際には2人が会っていないから。編集によって対談っぽくなっていたのだが、その紙面に大谷翔平への子どもたちの質問が載っていた。

「1日にバットを最高何回振っていましたか」

大谷翔平は、自分はそんなに振っていないと答えた。だが部屋では常にバットやボールに触れていたし、連続写真や動画でいいなと思うプロ野球選手のフォームを見つけたら、鏡の前で振ったり投げたりしていたという。極めつけはこれ。

何も考えずに500本振ることくらい無駄なことはないと思います。

引用元:考えずにやる500本の素振りは意味がない~大谷翔平はお手本を見つけ、鏡の前でスイング - 黒柴スポーツ新聞

日本で気鋭のIT系ベンチャー企業の社長より、メジャーリーグで活躍する日本人選手のほうがよっぽどまともな思考をしている。時間や回数ではなく、自分でどう考えるか工夫するかが重要だと。この一文と先ほど引用したCEOの記事を読み比べてほしい。

と自分で読み比べて反省する。先ほど書いた「体育会系」という表現は失礼だな。正確には「昭和40年代の体育会系」と書くべきだった。重いコンダラをひき、うさぎ跳びをすれば大リーグに勝てると思っていた時代の体育会系だ。ちゃんと世界と対峙し結果を出している体育会系はこのCEOのような考え方をしていない。

なぜこうなってしまうのか。その理由についてはまだよくわからない。