日本のお家芸(過去形)

2019-10-02 07:34

知らない人もいるかもしれないが、かつてコンパクトなデジカメとかビデオカメラというのは日本のお家芸だった。1991年(約30年前だ)に米国のディズニーランドに行ったとき、アメリカ人は巨大なビデオカメラを肩に担いていた。私はパスポートサイズの8mmビデオを手のひらに持っていた。

スマートフォンが登場し、デジカメという言葉は過去のものになった。息子にもデジカメを買ってやったが、iPhoneを買ってからは一切使っていないと思う。そしてスマホのカメラは今や全く違うものになっている。

この秋後半に登場するDeep Fusionは、A13 BionicのNeural Engineによって可能となる新しい画像処理システムです。Deep Fusionは高度な機械学習を使って写真のピクセル単位での処理、写真のすべての部分の質感、細部、ノイズの最適化を行ないます。

引用元:Apple、デュアルカメラ搭載のiPhone 11を発表 - Apple (日本)

よくこんなものを考えたたな、と思う。いや、概念自体は誰でも思いついていたのだろうが、それをCPUチップまで含めて実用化してしまうところがすごい。そういえば「コンピュータのハードとソフトは分離する。ハードは汎用品になり値段が下がる」とか言ってましたねえ。あれはなんだったのだろうか。

何が言いたいか。かつてカメラとはレンズだった。今やレンズも重要だが、それ以上にそれを制御し、取得した画像を加工するCPUとソフトウェアの勝負になりつつある。最近iPhoneの進化の大きなものはカメラに集中しているが、それも宜なるかなというところである。

という大きな判断を誰かがだいぶ前にやったのだろうな。そのこと自体にも驚く。