複雑な世界

2019-12-11 07:44

私はデザイン思考とかそういうものを毛嫌いしている。しかしその理由については自分でもよくわかっていない。とはいえ最近自ら体験することでいくつかわかってきたことはある。

ペルソナとかカスタマージャーニーとかいうものがある。あれは正に

「もっと早い馬」

を作るための方法だ。馬に乗っているユーザをいくら綿密に分析したところで自動車がでてくるわけがない。むしろ

「自動車なんて、信頼性がないし、手間がかかるし、人間中心じゃない!」

と罵倒するのが正しい反応。

とはいえ

「もっと早い馬車」「もっと手間がかからない馬車」を作ることはできると思う。あと関係者がとりあえず合意することも達成できる。そしてほとんどの企業はそれしか求めていない。

つまり

イノベーションと一口に言っているものには種類がある。持続的イノベーションと破壊的イノベーションとかまあいろいろ言い方はあるが。それを十把一絡げにするのが間違っている。

じゃあ

平和な前進ではないものはなんと呼ばれるか、Ground BreakingとかRule changerとか呼ばれるものだ。それはどうやって生み出されるのか。その方法論はなんなのか。多分世の中にはそういう点を解いている人もいるのだろうけど、私はまだ知らない。

とはいえ

いくつかの性質があることは言えると思う。現状をいくら分析してもそれは生まれない。現状からいくら線を伸ばしてもそれは生まれない。そういう時に頼りになるのは、非定量的で情緒的な要素を含むリベラルアーツ、ではなかろうか。この最後のところが論理が飛躍しており、そこをなんとか埋める、というのが最近の課題である。でも大枠これが正しいと思うのだよね。