Made in Japan

2020-02-17 07:25

といっても、工業製品のことではないよ。映画とかドラマのことだ。

日本の映画は予告編でしかみないが、よくもまあああも型にはまっていると感心する。イケメンと美女が出会う。どちらかに悲劇的な事情があることがわかる(大抵白血病)どちらかが「ぎゃー」と叫ぶ。そして明るい音楽が流れ、「あなたにあえてよかった」とモノローグが流れる。

逆にコミックの世界を見ると、その様々な世界観に驚くことが多い。だから「日本人がストーリーがダメだ」とは思わない。となるとこれは構造的な問題なのだろうな。そういうマーケティング主導で作られた「効果が計算しやすい凡作」しか企画が通らないと。

このドラマからは、実にたくさんのことを教えられた。哲学者カントの倫理思想、いわゆる「トロッコ問題」、そして誰が着てもダサいのに昨年なぜか流行したカーゴパンツといったことだ。

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それに、興味深い議論も展開されていた。第12話では、人間たち4人とマイケルとジャネットの6人が“本当のグッド・プレイス”にやってくる。チディはここで、憧れの学者であるアレクサンドリアのヒュパティアに会うことになるのだが、何百年にもわたって天国で暮らし続けた彼女はすっかり知性が失われて凡人になっていた。

引用元:Netflixの「グッド・プレイス」最終シーズンに見る、“本当の幸せ”の意味:ドラマレヴュー|WIRED.jp

これはNetflixのドラマのレビューである。こんな興味深いコメディがあるとすれば、私は是非観たい。Cheersのテッド・ダンソンもでてるみたいだし。

私がみている洋画と比べても、日本の映画はどこかが根本的におかしいとしか思えない。シン・ゴジラは一石を投じただけに終わり、カメラを止めるな、は奇跡の一作だった。今後日本の映画が大人の鑑賞に耐えうる興味深い物語を語ることが果たしてあるんだろうか?