正解はどいにある。

2020-02-28 07:48

引用先の文章はもう全て同意で、全部引用したいくらいなのだが

当時の携帯電話はほとんど見分けがつかないほどに形も似ていて、機能もほとんど同じだったわけです。なんでそういうことが起こるかと言うと、みんな「正解」を出そうとしたからなんですね。消費者調査をやります。大規模な消費者調査をかけて、それを統計の分析、重回帰分析とか因子分析にかけるわけです。

出てきた結果というのをエンジニアに渡して、精密にその統計の結果どおりにものを作る。正確にサンプル抽出して、正確に調査設計して、それが正しければ正しいほど同じものになりますよね。当然の結果です。

引用元:「正解」で戦うとビジネスが弱くなるわけ 山口周氏が説く、負けるビジネスの三要素 - ログミーBiz

iPhone登場前の日本の携帯電話に関する言及である。私はこの「日本の携帯電話の滅亡」は「デザイン思考」の問題点とも直結しているように思える。

ユーザーインタビューやって、ペルソナつくってカスタマージャーニー作ってペインを抽出して、、なんてことをいくらやったところで、「今の正解」しかでてこない。これの何が問題かと言えば、問題を考えている枠組み自体が間違っているかもしれないからだ。当時の日本のエリートたちは「正しい日本の携帯電話」を一生懸命模索していた。実は「日本の携帯電話」自体が間違っていた。それよりもずっと価格が高く、そして大画面液晶と恐ろしいまでに複雑かつ高度化されたOSをもったiPhoneが「正解」だったのだ。

結果どうなったか?あっというまに日本の携帯電話は一掃された。ユーザー調査も、数々のデータ分析も全部無意味だった。

いや、もっと大人しく言い換えるべきだ。現在のユーザにいくらフォーカスしたところで「現在の枠組みの中での正解」しかでてこない。そもそも「現在の枠組み」が間違っている場合には全く手が出ない。

もう少し理論づけないとだめですね。でも多分そのうち本書きます。「デザイン思考失敗の本質」と題名だけは決まっているのだが。