ごんざれふ賞2020-2021

2021-03-01 06:48

さて、理由がさっぱりわからないうちに、感染者数が増大したり減少したり。そんな毎日ですが、皆様ツツガムシに噛まれていませんか?

今年はロスアンゼルスで行われるイベントは例年とはちがう時期に行われれるとのこと。しかしそんな些細なことは「ごんざれふ賞」には関係ありません。とはいえ今年は例年になく鑑賞数が少なかったのも事実。でもちゃんといい映画も(私にとって)ダメ映画もありましたよ。
あと今年から「男優、女優」の区別をやめました。ジェンダーがどうのこうのとか関係なく、単に「よかった人」を何名でもリストアップするのです。決して今年観た本数が少ないので該当者無しを出さないためではありません。

毎年恒例ですが受賞資格があるのは「私が2020/3/1-2020/2/28に観た作品」です。今年は特にこの規定が重要なので、みなさんよく覚えておきましょう。 それではさっそく発表です!


作品賞:
もののけ姫

作品賞-次点:
アルプススタンドのはしの方
フェアウェル

今年は「作品賞-次点」を作りました。なんとなく作品賞にするには気がひけるけど、でもいい映画だったことは間違いない。もののけ姫で描かれる「現実の要素をばらばらにして再構成した日本の姿」には驚嘆しました。「この映画見た方がいいよ」と言われたのは二十三年前ですが。紋切り型の量産邦画/洋画が蔓延する中「こういう映画がみたいんだよ」と思わせてくれた2作品が次点です。


主演賞:
のん@私をくいとめて
煉獄杏寿郎@鬼滅の刃

能年玲奈は素晴らしかったです。彼女をめぐってはいろいろな事情があるのでしょうけど、あの女優としての才能を発揮させないのはおかしい。
煉獄さんは、映画を観た直後は「ああ、少年ジャンプだな」と思っていたのですが後でじわじわくる。ものすごく単純なキャラクターのはずなのにじわじわくる。漫画を読む。をを、映画はいまいちだったけど、漫画は傑作だ。しかしなぜ漫画が傑作なのかがわからない。
これだけ人に考えさせれば、文句なく主演賞です。


助演賞:
ジェンファー・ロペス@ハスラーズ
黒木ひかり@アルプススタンドのはしの方

ハスラーズの最後のダンスはとても印象的。あの映画に描かれていた女性たちの姿を象徴するようで。アルプススタンドのはしの方が定義によって「いまいちさえない高校生」の物語なのですが、その中で唯一カーストを極め、そして苦悩する姿がよかったです。


ちょっと言及したくなったで賞:

ある画家の数奇な運命
最近アートについて考えることが多いのです。その意味で今年この映画をみることができたのは幸運でした。

ルース・エドガー
人間社会における差別。それは簡単に色分けできるようなものではない、ということを改めて考えました。

さて、最後はみなさんお待ちかね


観てしまった中で最低映画賞:

パラサイト 半地下の家族

いやね、ロスアンジェルスでいろんな映画が作品賞になるのはまあ他人の趣味だからいいですよ。しかしこの映画どこに面白さを感じればいいのか。真面目に努力して成功した男とその家族がなぜあっさり殺され、不幸のどん底に落とされなければならないのか。いや、確かに世の中理不尽なものですが、金をとる芸なら何かを考え、感じさせて欲しいと思うのですが。


というわけで、今年は果たして何本映画を見ることができるやら。しかし私は確信しているのです。きっと来年のごんざれふ賞もネタには困らないぞ、と。それではみなさま来年の「ごんざれふ賞」までさようならー ならー ならー(エコー)