ある裁判について

2021-08-24 08:01

時々ニュースになるこの裁判。

戦時中、三菱重工業の軍需工場で女子勤労挺身隊員として働いた韓国人ら4人が同社に損害賠償を求めた訴訟で、韓国の最高裁に当たる大法院は1人あたり約750万~1400万円を支払うよう命じた。2018年11月のことだ。その後、三菱重工は賠償に応じず、原告側は裁判所に同社の債権差し押さえを申請していた。

引用元:【徴用工訴訟】三菱重工の債権差し押さえを認めるも、「取引相手は三菱重工ではない」と驚きの展開に(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

オリンピックであるとか、彼の国の映画(パラサイト)を見ると反日が韓国のアイデンティティなのだな。それ抜きでは何事も進まない。

であるから、この裁判の判決自体にはコメントする気がないのだが、この展開には微笑せざるを得ない。

ここにきてLSエムトロンは、取引相手が三菱重工ではなく、グループ会社の「三菱重工エンジンシステム」だと明らかにしたのだ。今後、裁判所に陳述書を提出する予定で、それが事実と認められれば、今回の支払い命令の効力はなくなるものと見られる。

引用元:【徴用工訴訟】三菱重工の債権差し押さえを認めるも、「取引相手は三菱重工ではない」と驚きの展開に(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

戦時中に存在した三菱重工と、今の三菱重工(なぜこの表現を使うかは後述する)の子会社は同じ会社ではない。だから支払いは無効とのこと。

ほう。

三菱重工に入社した人間ならば誰もが知っていると思う。戦時中に存在した三菱重工業は存在しない。なぜから財閥解体のあおりをくって一時3社に分割されたからだ。

その3社が再び合併し、「三菱重工業」を名乗っている。ここで問題です。今日本に存在する三菱重工業と、戦時中に存在していた三菱重工業は同じ会社でしょうか?名前は一緒です。でも途中で一度その名前をもった企業は消滅しています。

「いや、それは同じ企業だ」となるんでしょうか?何かの本で読んだが、戦後「日本の軍隊によって生じた損害の賠償を求める」という裁判の被告として自衛隊が呼ばれたが、裁判所の

「旧軍隊と今の自衛隊は関係がない」

であっさり棄却になったとか。もちろん韓国の裁判所がそんな懸命な判断を下すとは思えないが。

こうなると「じゃあ戦時中の三菱に対する賠償は、誰の責任?」という話になる。子会社が違うのであれば、どこへ話を持っていくのか。なんならあれですよ。全部商社経由で取引することにすれば、全てはOK。

この問題で苦労されている方の努力は大変なものと推定する。しかしそう考えてくると、この裁判全体が何か悪い冗談のように思えてくる。