心理的安全性のために

2021-12-20 08:08

職場における心理的安全性が、グループにおける生産性を上げる唯一の指標だ、とかなんとかGoogleが発表したのはもう随分前のことである。

それから個人的にはこのことを頭に留めている。とはいえ、こういうスライドを見ると依然として頭が痛くなる。

理想

引用元:『だから僕たちは、組織を変えていける』

プロのヒラ社員なのでいろいろな上司をもった。形式的にone on oneをやることにこだわる上司に当たったこともある。多分彼もしくは彼女はこの心理的安全性の話も聞いたことはあると思う。

でもって

one on oneはやるが、上司が一方的にしゃべっているだけ。

部下が意見を述べても、その場で思いついた適当な言葉を並べ誤魔化すだけ。部下の意見を聞く気は全くない。

という上司に当たった場合に、部下として何ができるのか?という問題だ。これも私の狭い経験から言えることだが、「相手の意見を理解しようと努める」人間はびっくりするほど少ない。90%の人は相手の意見はおざなりにうけながし自分が言いたいことを言っているだけ。

ほうれんそう

こちらのほうが現実世界を的確に表現していると思うのだ。こういう上司に「心理的安全性がどうの」と言ったところでねえ。

まあしかし他人の行動にどうこう言ったところで意味はない。意味がある問題は「ヒラの立場で、上司が上図のネコのような人間だった場合に何ができるか」である。そう問題を変換すると、これにも結構できることがあることに気が付いた。上司には彼もしくは彼女が満足するだけone on oneでもなんでもやってもらう。泣く子と上司はあやすしかない。でもって本音で話す機会を作るにはまず自分が本音を晒すこと。

これはびっくりするほど効果があり、かつ危険性が少ない。まず第一に(前述した通り)人は他人の話をほとんど聞いていない。だから本音を晒しても誰も聞いていないのだ。そしてごく稀にキーワードが他人の関心にひっかかる。それで十分なのだ。

「怒り」とか「不満」というのは期待値の設定誤りではないか、というのがここ十年考えていること。というわけで上司、同僚とのコミュニケーションに対する期待値を現実に合わせ適切に設定することで道は開ける、と数年前に悟りを開いた。そして今も継続中である。