紙の本が売れた

2022-01-14 08:01

Amazon Kindleであれこれ書いたものを出版している。ありがたいことに読んでいただける方、買っていただける方がいる。

先日「ペーパーバック」なるオプションがあることを知る。電子出版だけでなく、印刷したものも販売できるらしい。これは素晴らしい。是非一冊自分で購入したい。そう思ってペーパーバックの設定作業をやる。

ところが

やはり電子ではなく、紙の本は手間がかかる。ページの余白をどう設定するかとかエラーがでてきて試行錯誤が続く。表紙もちゃんと裏表紙まで考えたファイルを指定されたサイズで提出しなければならない。もちろんIlustratorとか使えればすぐなのだろうけど、Apple Keynoteだけでなんとかしようとすると不思議なことが起こる。Amazonのサイトでページ数、サイズなどを指定すると表紙のテンプレートがダウンロードできる。それをもとにPDFを作ったはずなのだが、アップロードすると拡大されてしまうのだ。

いや、きっとこれは表示がおかしいだけで中身はちゃんとしているに違いないと思い「出版」ボタンを押す。すると「修正が必要なエラーが見つかりました」とメールで返答が来る。あれこれ試行錯誤して「テンプレートはPDFでダウンロード。Keynoteの内容を2ページ目に挿入し、最後にテンプレートのページを削除する」という方法でなんとかエラーができなくなった。

さあ出版だと思うと表示されたコストにびっくりする。一番売れている本のKindle版の価格は五百円。ところがペーパーバックは印刷コストだけで約千円かかる。設定できる価格の範囲は最小 ¥1662、最大 ¥30000と表示される。

いや、確かに(主観的には)力作で、出版されている二千円代の本とは違った価値を提供できる自信はあるけれど、この価格は。というわけで定価を千八百円に設定する。これだと売れてもほとんど利益はないけど、この本に1800円払う人なんで著者である私以外にいないだろう。そう思っていたのだが。

先日売り上げ情報を見ていて驚く。なんと1冊売れているのだ。嬉しいやら申し訳ないやら。しかし著者にはいるお金は電子版の数分の1。買ってくださった方が払ったお金は、印刷代、送料に消えたというわけ。

なるほど。これが電子化の威力か、と今更のように実感する。