世代を超えて

2022-03-17 06:40

人類の歴史において王とか独裁者が存在していた時期は長い。今も存在しており、改めてそのロクでもなさが明確になってきている。しかし今日書きたいのは「相変わらずのロシア」についてではない。

独裁者は存在しているのだが、寿命があり独裁者ゆえに意志が受け継がれないのは(多分)幸運なことだった。なぜかというと

「選別による極端な進化」

の実験が行われていないからだ(多分)

ドイツの家畜生物学研究所(FBN)で行われている長期研究からの報告によれば、140世代を超えるマウスの人為的な淘汰(人工進化)によってうまれた極端な体の特徴を持つ系統の遺伝分析が行われた、とのこと。

50年以上にわたる人工進化によって、超巨大化、超筋肉質化、超多産化、および超スタミナ化したマウス系統が誕生しており、今回の研究では原因遺伝子の特定と研究誌の要約が行われています。

140世代にわたって作為的な交配を繰り返すと通常の三倍の大きさになったり、通常の二倍子供を産んだりするのだそうな。これが可能なのはマウスの世代交代間隔が短いからである。

あくまでも仮にの話だが、人間の世代交代を十五年から二十年として、10世代こうした試みを行うとすれば百五十年かかる。だから誰もそれを試みていない、と信じたい。

さっきから何を口籠った言い方をしているかと言えば、日本の近隣にも独裁国家がいくつか存在しているからだ。しかもそれらは数十年にわたって存続している。となると私は独裁者の間でそうした意志が受け継がれていないことを祈るしかなくなる。