題名:HappyDays-37章

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日付:1998/1/25


37章:The Longest Day

5月8日は連休最後の日であった。そしてこの日は大坪君最初のネルトンパーテーの日なのである。

ことのおこりは単純だ。ある男に「今度ネルトンパーティーに行くことがあったら一緒につれていってね」と頼んでおいたのである。

彼には事前にいろいろな情報を聞いていた。なんでも彼の予想によれば今回のパーテーは女の子は22ー23くらいの遊び相手を捜している女の子たち。そして男の方にも25ー26の遊びなれた連中が来るという。私はそのことをきいた瞬間青ざめた。そういう連中を相手にしては勝ち目がない。しかし20分後に思い直した。何事もやってみなければわからないだろうというのはいつも自分が他人に対してはいているセリフである。ここでおじけづいて逃げ出すようでは自分の言葉に対して逃げ出したことにもなる。ひとつ気合いをいれてがんばることにしよう。

さて当日は5月8日の日曜日。少し早く会場についてみればもう何人か男がきている。どこでもすわっていいですよ、と言われたので、適当に席に着いた。ふとみればいろいろな用紙が目の前においてある。まあそのうち説明してもらえるのだろうと思って気軽に考え、へれへれと本を読んでいた。

さて時間になって主催者が説明を始めた。システムはだいたい以下の通りである。まず最初に男女が向かい合わせになって座っていてる。前に座っている相手とおしゃべりをする。会話のきっかけをつかむための「プロフィールカード」なるものがおいてあって、それには年齢だの趣味だのが書いてあって、初対面の相手でもこのカードをみれば話のネタにはこまらないわけだ。(少なくとも理論上は)そして7分で男が一人分づれて席替えを行う。席替えを5回おこなったところで休憩になり「アプローチカード」なるものを記入する。参加者は男女別に番号札をつけており、その番号に4名まで気に入った相手に○をつけれるという仕組みである。帰ってきた自分のアプローチカードに赤い○がついていればそれは相手からアプローチをうけている印だそうだ。さてそのあとフリーの席替えが3回ある。このあいだにカップルになる意志を確認しなさいということなのだそうである。そして最後には相手の名前を第一希望、第二希望とかいて、それがマッチすればめでたくカップル誕生となるわけだ。

なるほどと思いながら目の前に座った女の子と会話をすることになった。まずは無難そうな相手である。とりあえず話は弾んだのでほっとした。相手のプロフィールはもう覚えていないが、やけに濃い目の周りの化粧だけが印象に残っている。この会話はけっこう弾んだが、冷静に聞けば「ふーん悪くないけどアプローチカードに書き込む4人のなかにははいらないね」とお互い思っているようなどことなく浮ついた会話だったようなきがする。

さて時間になったとりあえず一人目とは会話が弾んだのでほっと一息である。これから二人目だなと思って相手をみればこれはけっこう落ちついた感じである。3人並んだ同志で話をして笑っているんので何かと思えば彼女たちは「あたしたちが最年長みたいね」と言っていたのである。参加者の名簿をみてみるとだいたい男は30前後、女性は20台後半が多いようである。最初は若いねえちゃんにいちゃんの集いを想像して恐れおののいていたが、そんなことはなさそうだ。という事実に初めて気がついた。やはりかなり緊張していたのであろう。

さて二人目のおねえさんは私と同じ歳であった。外観はこれまた普通。そして話の内容も前の人と以下同文であった。それなりにはずんだけれとお互いその気は全くないというやつである。それでも明るく元気に7分間の会話を終えて、次の席がえタイムとなった。

さて3人目は難関であった。最初の挨拶だけはうまくいった。相手は25歳の保母さんである。これが何が難関だったかというと、まず彼女は異様に声が小さい。会場は声高に話している男女の集団でけっこうな騒音でみちている。机をはさんで彼女のセリフをききとることはほとんど不可能に近い。さらに彼女は合コンでもときどき見かける「話がはずまない相手」の典型的な例であった。

 

男女の会話をキャッチボールにたとえてみよう。男がボールをなげる。気に入ったコースであれば同じ様なボールを投げ返す。相手のとりやすいところをねらってなげる。取りにくいコースであればとらないこともある。最初は何がとりやすいコースかわからないから、万人向けに取りやすい位置をねらってなげる。たまには相手にボールを投げられて初めて「なるほどこういうコースもあったか」と教えられることもある。以下同文である。これはうまく会話が進む例である。

さて世の中にはいろいろな相性というものがあり、こういう風に気持ちよくキャッチボールが進む例というのはあまり多くない。少し前に書いた「大坪君TVのなかのコメディアンになっている状態」をこの比喩で表すと、

男がボールをなげる。

女の子うけとって笑う。何もなげかえさない。もっとほおれと要求する。

男再度ボールをなげる。

女の子うけとって笑う(以下同文)

男しまいにあほらしくなってくる。投げる玉もつきる。

女の子、男の疲れた顔などきにせずに笑って次をなげろと催促する。

 

こんな感じであろうか

 

また別のパターンとしてはこんなのもある。

 

男ボールを投げる。

女ボールを45度方向に投げ返す。

男ボールを拾いにいって今度は45度方向(女の子の方向)に投げ返す。

女ボールを今度は真後ろに投げる。

男再度ボールを拾いにいって(以下同文)

あごをつきだして立っている女と、そこらじゅう走り回って疲れ切った男が残される。

 

さてこの保母さん相手の会話というのはこんな感じであった。

 

男ボールを投げる。

女ボールをうけとって「はい」といってその場におく。

男しょうがないから再度ボールをなげる。

女ボールをうけとって「はい」といってその場におく。

以下同文

 

である。ありとあらゆる一般的なコースにボールを投げ込んでいるにもかかわらず、総ては「そうですね」の一言でおしまいだ。いったいこいつは何をしに来たんだ?あるいはそんなに私が気に入らないのか?暗澹たる気持ちになって時計をみればまだ3分しかたっていないことに気がついた。なんということだあと4分もこの相手に玉を投げ続けなくてはならないとは。合コンでこういう状況に追い込まれれば選択肢は二つしかない。発狂するまで玉を投げ続けるか別の女の子としゃべるかである。しかしここでこちらもふててしまうことだけは避けなくてはならない。名著「本場女子校マニュアル」にも記載がある。「お互い楽しくないし、女の子から”なんだあいつ”と言われる。」従ってふてずに玉を投げ続ける必要があるのである。

 

さてまちに待った席換えタイムとなった。ようやく「投げ込み」から解放されることになってほっとした。さて次の相手はと思ってみてみると、これがなんと彼女が座った瞬間から目を付けていた相手である。

 

この子というのは一種独特の雰囲気をもっているのである。まず360度のうち120度くらいのは範囲からみれば結構美人に見える。ただし残りの240度の範囲からみた場合には少し変な顔に見える。そして良い言葉でいえばかなり落ちついた雰囲気を持っている。悪い言葉で言えば暗そうに見える。とにかく目を引くけどもはたしていいんだか悪いんだかよくわからない相手である。

 

さてそういった事実に彼女が部屋にはいってきた瞬間から気がついていた。さていよいよ彼女と7分間しゃべれることになったわけであるが。。。

別に特筆するようなことは何もおこらなかった。暗そうにみえた彼女であるがとりあえず話は通じた。しかしながらそれ以上の反応は得られなかった。気の抜けた球が右に左にとんでいるキャッチボールのようなものである。しかしそれはそれとして私は満足というかなんというか非常に楽観した態度であった。なんの確証もないのに「まあなんとかなるさ」と楽観をしていたのである。おそらく世の中をなめていたのであろう。

 

次の席替えでは一回休みとなった。なんでも女性が6人キャンセルして男が余っているのだそうである。その機会に私はとなりの男と初めて言葉をかわすことができた。

彼は年の頃は私よりも少し上であろうか、けっこう落ちついた感じのエンジニアであった。お互いの自己紹介から始まって例によって「いやー良い職業がないかと思っているんですよね」などと言ったら、彼は「いまいる会社はとてもよいところだからやめない方がよいと思うよ」と言った。これは人材バンクの担当にも言われた話である。なるほどそうなのだろうね。私はとんでもない我侭の馬鹿野郎だ。

 

さて次の相手は最初の5回の席替えの最後の相手だ。これは問題外であった。22と若いのだが自分ひとりの力では外で一歩もあるけないような「可愛い」女の子であった。好みのタイプを聞いてみたところ、「自分が子どもっぽいからあ(ここまではよろしい)相手も子どもっぽいガキみたいなタイプがいいなあ」かってにおままごとでもやっててください。それでも7分間はキャッチボールを続けた。

 

さてそうこうしているうちにアプローチカードを書く時間となった。ここで念のいったことに、男女とも1番から最後の番号までならんで顔見せがあるのである。そこで私はつれの男にあった。かれは「不調だ」とわめいていた。さもありなん。もっとも私はといえばまだごきげんであった。とりあず無難に-この無難というのが問題なのだが-最初の会話を切り抜けることができたからである。

さてこのぞろぞろ並んでのご対面というのは大変間が抜けたものである。だいたい自分が注目をあつめているかどうかというのは最初の3人くらいの反応をみていれば判ってしまう。主催者は「はい笑って笑って」などとあおっているが、そういわれてはいそうですか、と笑うのもなんだか馬鹿みたいである。とはいっても「へれへれ」と笑った、つられて笑ってくれた相手がいた。すかさず彼女の番号をチェックした。

さて男女60人入り乱れての顔見せは終わった。ここでみんながご対面して、「自由にアプローチまたは相手の名前を確認してもよいよ時間」があるのである。とはいっても別にアプローチしたいほど気にいった相手がいたわけでもない。そこではたと困った。4人も○をつけなくてはならないのだが、どうしたらいいのだろうか。

まずさっきの顔見せで私の妙な笑顔に対して笑ってくれた女の子の番号を書いた。次に4番目に話した「なんだかよくわからないけどときどき美人に見える子」の番号を書いた。あと二人はどうしよう。話した中ではあまり番号を書きたい相手もいないし。ということで、2番目に話したタメ歳の友達と思われる、なんだか妙に目に付く女の子の番号を書いた。あとは最後のひとりである。まだ誰もアプローチカードを提出していない。従って急ぐ必要は無いのだが、なんとなくめんどうくさいくなってきた。というわけで適当に番号をうった。これは縁もゆかりもない相手である。相手にしてみたらさぞかし驚いたろう。話したことも見たこともないような相手からアプローチを受けていますと言われるのだから。とはいっても私はその番号の女の子の顔を最後までみずじまいだった。

 

さてさっさとカードを提出し終わるとトイレにいった。一息いれて、という奴である。

 

さて休憩が終わって席に戻ると、アプローチカードを返してもらえた。みてみるとなんの変化もない。なんだこれは?と思っていると主催者が「アプローチをうけている相手の番号には赤丸がついていますから」と言い出した。なんということだ。私はただの一人からも○をつけてもらえなかったことになるではないか。

 

さてここから小心者の私は急に及び腰になりだした。主催者は「さあ次はフリーの席替えです。気に入った相手のところに行ってどんどんアプローチしてください。」などと言っているが、私は「どうせいっちゅんだ」と一人つぶやいて沈没していた。とはいってもぼーっとしているわけにもいかない。とりあえず正規の席替えであればここにくるであろう、という席に座った。前にはちょっと細面の子が座っている。

 

会話を始めたが半分私は上の空であった。30人の女の子が4つづつ○をつければ120になる。そのうち一つも私に回ってこないとは。また別の考えでは、私は5人の女の子と話をした。彼女たちは6人の男としゃべっている、その彼女たちの上位4人にはいることもできないとは、、、and so onである。また後で知ったことだが、私が○をつけた「訳のわからない女の子」は私の友人ともしゃべっていて、彼に○をつけていたらしいのである。この事実を当時知っていたら私はぐれていたかもしれない。

と半分頭の中がこえこえ状態であったのだが、ふと我にかえってみると自分の前に座っている女の子は結構いいこであるということに気がついた。とくに美人でも可愛いというわけでもないのだが、結構話がしやすいのである。つまるところこの日にお話した女性の中で(この後に話した二人も含めて)一番話していて楽しかったのはこのこだったのである。とはいってもこのフリーの会話は5分と短い。おまけに主催者は「カップルになる交渉をしていてくださいよー」などとあおっているが、5分で話した相手とカップルになってといきなり頼めるほど私は頭の回転が速くない。というわけでとりあえずにこやかに話してその場を離れた。

その次の女の子は、-これも正規の席替えの手順で選んだ相手であるが-ほとんど3人目と同様であった、いや彼女ほど悲惨ではない、しかし何を考えているかさっぱりわからない相手であった。従ってこれはパス。

最後の相手は希望がもてそうだった。彼女はプロフィールカードの「行きたい場所」に「トルコ」と書いていたのである。それであれば私の友人が行った話を聞いているので私の得意科目だ。

彼女は結構私の話に興味をもって聞いてくれた。いまから思えば少し目つきがおかしかったようであるが、とにかく私は(よし。この子の番号を最後のカードに書くことにしよう)と心に固く誓ったのである。

 

さて今一つさえない状況のうちにネルトンは終わりを告げようとしていた。最後に第一希望と第二希望を書く前には例によって例のごとくみんなで並んでご対面の儀式があるのである。

 

友人とあって話してみると彼は「ダメですねえ」と言っていた。もっともこの時点では3人目の美人が彼に○をつけていたことを知らなかったわけだが。彼はそういう肝心なことは決して言わない人間のようである。

そこでご対面に望むことになった。先ほどのトルコねえちゃんの顔を見ていたが、彼女の視線はまるであさっての方向にある。これはダメかな?でも他のあまり望みはないのである。彼女の名前を書くしかあるまい。

さてご対面状態でフリータイムとなった。とはいっても大坪君はもういじけ状態である。第一希望にはトルコねえちゃんの名前を書いた。しかしその直後に気がついたことであるが、彼女は堂々と別の男にアプローチしていたのである。おまけに最後に主催者に「最後のカードは書かないんですか?」と聞かれてうなずいていた。普通そうにみえる相手であるが、少し目がつりあがった変な感じの人だったようである。だから私は結果が発表される前に自分の第一希望が望みがないことを知った。

さて第2希望を書く段になってどうしようかと思った。とにかくめんどうになっていたので、一番感じの良かった相手にした。とはいっても彼女は何も「カップルになる約束」をしていたわけではなかったので、まあこれも万一あたったらお慰みという奴である。

 

さて主催者が集計をしている間にいろいろな時間つぶしのプレゼント発表などが行われていた。とは言っても全く私は関心がない。

 

さてとうとう最後のカップル発表の時間となった。まあどうしようもないがとりあえず発表なのである。主催者によれば本日のカップルは8組なのだそうである。男女30組以上がいて、8人ということは25%以下の成功率なのである。

最初のカップルを主催者が読み上げた、「男性の11番、」

What?私は自分の名札をみた。11番である。信じられない顔つきで立ち上がった。相手は私は「一番話しやすい」と思って第2希望に書いた相手である。

ふたりで前にたって「どこがよかったですか?」と聞かれた。本当に予想していなかったのでこちらはしどろもどろ状態である。とりあえず「話していて楽しかった」と答えた。相手は「おもしろそうな人だと思った」と答えていたような気がする。

カップル向けの席に案内されて、相手と向かい合ったものの、お互い意外でちょっと混乱状態である。したがって最初はスロースタートであったが会話はなんとか始まった。とにかくお互い「驚きました」と10回は繰り返していた。

そうこうしているうちにカップルが次々に呼ばれてきた。とはいってもこちらは動転していたので結局誰と誰ができたのか全く判っていない。私の次によばれたカップルの女性は「年増だがなんとなく目に付く」として私がアプローチカードに○をうった相手であったようだった。彼女はパーテーがお開きになると同時に「じゃあまたあえたらいいですね」と言ってさっそうと席を立っていた。男の方は少し唖然としていたようだが。

さて動揺さめやらぬうちにお開きの時間となった。彼女は友達と来ていたので、その友達が挨拶に来たのである。黙っていると女の子ふたり手に手をとって帰ってしまいそうだったので私は4人でどこかにいくべく「ちょっとぼくの友達を捜してくる」といって、連れをさがしだした。

ところが彼はどこにも見あたらないのである。先ほどの彼の様子からするとしっぽをまいて帰ったのかなあと思った。(そしてそれは正解だった)

それからおよそ10分間「今日は友達といっしょに帰ります」という相手をなんとか説得しして「お茶でもいっしょに」ということで中日ビル一階のサテンに向かったのである。

このころになると双方落ちついてきて結構気楽にしゃべれうようになった。もともと彼女はなかなか人の話をちゃんと聞いてくれて話しやすい相手なのである。結構いろいろな話がでたが、彼女はこう聞いた。「アプローチカードで自分がまるをつけたけど相手が○をつけてくれなかった場合、フリータイムでそのこのところにいって話そうと思います?」「そうは思えないだろうね」「そうですよねえ。でも女の子の方にしたら自分に興味をもってくれているということで、”話かけてくれないかな”と思っているかもしれないのに。女の子から相手を選ぶことはできませんしねえ」といった。

彼女は全く重要な点を指摘したのである。逆のパターンを考えてみよう。自分が○をつけなかった相手に○をつけられたら、鼻の下をのばしてフリータイムで話をしにいくと思う。確かに女性側についても同じことが言えるわけだ。それは全く気がつかなかった。

私は自分のアプローチカードに○が一つもついていなかった時点でとたんに及び腰になった。しかし冷静に考えればそれまで話したい相手はいづれも今一つという相手だから○がつかなくても問題はない。私が○をつけた相手のうち2人は全く話したことはないが気に入った相手だったのだから、彼女たちには話しにいかなければ何も起こらないのである。それを自分が○をつけてもらえなかっただけで及び腰になるとは。。。

ここでも「人への批判はまず自分に向けること」という信条を発揮すべきなようだ。「世の中にはちょっとやってみてもあまり害にならなくて、かつやってみなければわからないことがけっこうある」などといつも偉そうなことを言っているが、女の子に話しかけにいっても、別に何も害があるわけじゃない。しかし話しかけなければ絶対何も起こらないことだけは確かなのである。もし自分の言葉を自分に向ければ、さっさと自分が○をつけた相手のところにいって話しかけるべきだったのだ。こういうことが判っただけでも今日は一日と5600円を費やした価値があるというものだ。

 

とにかくも彼女とは楽しい時間を過ごし、例によって例のごとく「また合コンやりましょう」と言って電話番号を交換して別れた。

 

さて上機嫌のうちに寮にもどったが、着替えたとたん、とんでもない疲労におそわれた。今日一日は非常に学ぶ点の多い日だった。しかし疲れた。知らない相手8人と次々と話をしたり、及び腰になったり喜んだり。私の神経はほとんどすり切れる寸前だったのである。

 

とにかく彼女にはそのあと2回ほど電話をして合コンの約束をとりつけた。ネルトンに一緒にいった「友達」を合コンにさそったらそいつは「この前ネルトンで知り合った相手とまだどうなるかわかりませんし。。。」などと言い出した。そんなことはこいつは事前に一言も言っていなかった。なるほどこいつはこういう奴なのだね。心しておくことにしよう。

合コンの日程は6月11日、人数は4対4である。こちらは私、その友達、友達の友達。後一人はゆっくり考えることにしよう。

 次の章


注釈

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会話をキャッチボールにたとえて:(トピック一覧)この比喩はどこで学んだものか覚えていない。本文に戻る

 

大坪君TVのなかのコメディアンになっている状態:私は合コンでときどきこの状態に陥っていた。女の子は妙に喜んでいる。こちらは全くつまらない。でも相手を喜ばせるために話を続けなくてはならない、という状態である。(トピック一覧ヘ本文に戻る

 

本場女子校マニュアル:(参考文献一覧へ) 本文に戻る

 

人への批判はまず自分に向けることトピック一覧):私の数多い信条のうちの一つ。本文に戻る

 

世の中にはちょっとやってみてもあまり害にならなくて、かつやってみなければわからないことがけっこうある:トピック一覧へ)これまた私の数多い信条のうちのひとつ。本文に戻る