Bill @ CES
2006-01-06 09:09
私はここ数年ユーザインタフェースの研究業界に接する仕事をしている。そのせいだろうか
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0106/ces03.htm
ここの「Microsoftが見せる近未来のコンピューティング」のようなネタは正直見飽きてしまっている。いや、Microsoft Researchがとても優秀な人材をそろえ、真面目にこういう研究をやっているとは思うのだけど。
この記事の最後にこういう一節がある。
また、スピーチ冒頭で行ったデモと、今回見せた製品や技術の間にはまだ距離があり、道未だに険しという感じもした。
そうなのだ。こういうデモは数年前から存在している。しかしそれらはいつまでたってもデモにとどまっており、少しも日常生活に近づいて来てない様に思うのだ。
これは何故だろう?コンピューターの中の美しいモデル環境から外に一歩も出ることができなかった記号処理型の人口知能と同じく、これらも本質的にデモ環境から外にでることができないのだろうか?もしそうだとすれば何が問題なのだろう?
(ちゃんと現実世界に出てこれる形の研究をしている人たちもちゃんといるのだが)
もう一つの問題、それは仮にこのデモがいつかは「技術的進歩」(こういうなんでも押し込めてしまう言葉が私は大好きだ)によって現実のものとなったとして、それは果たして「夢のような生活」なのだろうか?壁にうめこまれた巨大なTablet PCでニュース動画や家族の居場所を表示することが楽しいことなのか?Digital WorkStyleというが空港で働けることがそんなにうれしいのか?私にとってそこら中で仕事ができる未来は悪夢以外の何物でもないのだが。