忘れないように
2007-05-24 00:00
本当の謙虚さは、立場をわきまえることでもなく、身分にふさわしいことをすることでもなく、立場を乗り越えて人間の価値を対等に認める「心の習慣」だと思います。習慣である以上、言葉によって教えられません。残念ですが、傷つけられたり恐怖に怯えたり、苦難に遭ったりしないと、なかなか心に宿ってくれない習慣です。 偉くない人が謙虚に見えることは、偉い人が傲慢に見えることと、そう変わりません。偉くても弱い人と対等につき合える人こそ、謙虚な人だと思います。弱くても偉い人に媚びない人こそ、謙虚な人だと思います。 謙虚の心を持つには、かなりの人生経験を通じて勝ち取った自信を持つことが必要です。この自信は地位、金銭などの成功によってもたらされるものではなく、その人に内在するものが成熟することによってもたらす絶対的なものです。
「謙虚」を説く人の「不謙虚」 (宋文洲の傍目八目):NBonline(日経ビジネス オンライン)「謙虚」を説く人の「不謙虚」 (宋文洲の傍目八目):NBonline(日経ビジネス オンライン)
覚えておこう。これを忘れる時、私はとんでもなく嫌な人間になることを知っている。不幸にしてそれを知ったのは自分が愚かな振る舞いをした相当後になってからだ。
そう残りが多くない人生であれば、生きている間に少しは自分の無力さとその中にある力を信じて行動できる機会が多くなることを。