蛙が王子様になるとき
2007-06-18 00:00
冷たい視線を浴びてタレント発掘ショーの舞台に立ったブオトコが魂に響く熱唱、2000人の大聴衆を感動の渦にについているはてなブックマークのコメントを見ると、いろいろなものがある。質の低いやらせだ、ということを得意になって指摘している人も何人かいるようだ。しかし私が語りたいのはそうした人たちについてではない。
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このビデオを見てほしい。演出が気に入らないのならこの男が歌い終わるまでだけでもよい。観客の中にそっと涙をぬぐっている女性がいる。そして私も感動した。なぜだろう?
歌っている男の顔の変化に注目してほしい。舞台に出てきたとき、そしてインタビューに答えているときの自信なさげな顔。それが歌い始めたとたん一変する。どうみても整っているとはいいがたい容姿が自信と歌への愛にあふれる。それはまさに審査員の女性がいうところの
「蛙が王子様になったところ」
なのだ。
自分に「過信」ではなく「自信」を持つことはとても難しい。コンプレックスを感じ、いづらく感じることばかりが多いと感じる。(先日米国の会議に行ってきたが、白人社会に身をおくとそのことを痛切に感じる)
容姿に自信をもてるはずもなく、ぼそぼそしゃべるこの男の姿はまさに普段の私の姿に重なる。それ故、彼が歌うときに見せる美しく、雄雄しい顔は私の感情をゆさぶるのだ。