プロとアマの境目

2007-11-27 00:00



以前「記憶喪失になった男性が、すばらしいイラストを描く」というニュースが流れた事があった。


そのイラストをプロのイラストレーターが見てコメントした。


「これはプロとアマの境目の絵ですね。プロにしては線が多すぎる」




初音ミクのオリジナル曲を聞いていてそんなことを思い出した。




どんな人が曲を作っているかは私にはわからない。もちろん「プロの犯行」である例もあるだろう。


しかし私が聴いたオリジナル曲のほとんどは「ひねりすぎている」ように思うのだ。


その中でも一番よく聴かれている「みくみくにしてやるよ」にはある程度偉大な単純さがあるように思う。それでも私の子供が歌うには複雑すぎる。


そんなことを考えながらNHKのみんなの歌、あるいは昔から歌い継がれてきた曲を聴く。自分で曲を作ったのは遠い昔の音楽の時間だけだから素人の戯言であるのは百も承知だ。しかし


「単純なメロディを作る方がはるかに難しいのではなかろうか」


と考える事が多い。


ここで話はいきなり家電製品とか、あるいは情報機器とかそういうものに移る。


そうした目で見ると多くの家電製品、あるいは情報機器というのは「アマチュアの作品」に近いように思える。つまり無駄な線が多すぎるのだ。


では無駄な線をそぎおとしたプロの作品になにがあるか、と言うとまた私の「iPhone礼賛」になるので以下省略。しかし現実問題として家電製品の設計、デザインにも「プロとアマの境目」が厳然として存在していることを私は半ば確信している。