なぜ米国の大統領選挙は面白いのか

2008-01-10 00:00



いくつか理由を考えてみた


・好むと好まざるとに関わらず米国の大統領に誰がなるかは、我々の生活に何らかの影響を与えずにはいられない、、、気がする。だからちょっと他人事ではない。


・しかし選挙権がないので、真剣に考える気も起きない。純粋に野次馬的立場をとれる。


・報道がたくさんなされるため、その気になれば自分でかなりの情報を集めることができる。


・候補者が「普通の人」に向かって、米国人に理解できる言葉でしゃべっているので、文化、背景を理解できない我々にもその内容が理解しやすい。(ハイ・コンテキスト社会の日本の政治家が何を言っているかわからないのはご承知の通り)


・日本的感覚から言えば「真っ向のガチ勝負」なので、見ていて楽しい。密室の談合で「じゃあ共和党が2期続きましたから、次は民主で」なんてことはない。ガチ勝負ははたから見ていて面白い。


ーーー


アイオワ予備選勝利の後のオバマの演説は見事だった。出だしで言った「誰もが不可能と行っていた事を成し遂げた」という台詞は(もし「沈黙の艦隊」の米国人観に従うとすれば)多くの米国人の心に訴えかけたのではなかろうか。いつかどこかで聞いた言葉だが、Americanの最後4文字はI canなのだ。米国人は「おまえらにそんなことできっこない」と言われれば何でもやってのける、というのは海江田の台詞だったか。


という流れで連勝かと思えばヒラリーがニューハンプシャーを制した。笑ったのは勝利演説の背景だ。オバマが若者にアピールしている、と言われている点を考慮したのか、ヒラリーの後ろに映っているのは若者ばかりだった。きっと誰がどこにたつとか念入りに計算してセットアップしているのであろうな。


というわけで民主党はヒラリーとオバマの一騎打ち。ヒラリーの楽勝だと秋口まで退屈になってしまうところだったが、これで民主党の情勢が判明するまで野次馬として楽しませてもらえる。共和党はさっぱり情勢がわからない。こちらも興味深いが「役者がわかりやすい」という点で民主党の候補選びの方が楽しいかな。