年をとると
2008-09-17 00:00
ああ、これは見たことがあるなあ、と思うことが増える。
俺の父親がテレビを見ながら「金融のプロなんだろ? サブプライムなんとかって、貧乏人に貸すだけ貸して焦げ付かせるなんて、こいつらバカか?」と言ってましたけども、それは正論だと思いますが、日本だって15年前には似たようなことやって壮大にコケてたわけで……。
たけくまメモ : いろいろもう死んでいる(株価暴落編)
今回のサブプライム関連の話はどうにも素人目に理解がしがたい。いや、
「住宅を買っておけば値段があがる」
という神話によりかかり、支払い能力のない人たちにどんどん金を貸し付けた、というところまではわかる。しかしそれが破たんすることは誰でも知っていたはずだ。そこまで理解できる。
問題はその結果が何故ここまで大きくなるのか、ということだ。
信用の拡大と、リスク評価のテクニカルな側面を一手に担ったのが金融業界だった。あらゆるマーケットを創造することで、流動性という新しい価値をすべてのものに付加し、わけのわからない金融工学的手法でわけのわからないリスクをわけのわからないなりに定量化して、マーケットに引き入れるということをしてきた。
はてなーにもわかる金融業界の栄枯盛衰※追記あり - よそ行きの妄想
経済の話を聞くと結局わけのわからない「指標」が意味を持っている、と感じることがある。それは私が素人なせいか、と思っていたが、結局それらの「指標」はわけのわからないものだ、ということなのだろう。
何かが根本的におかしいとはだれもが感じているところだと思う。ではどうなる、、という問いには誰もが答えを持っていない。
少なくとも「何も生み出していないのに金を儲ける人たち」の数が少し減ってくれないかなあとは思っている。羽振りがよかったころのエンロンがどのような会社だったかはなんとなく覚えている。知識と小手先の技術はあるが、知恵がない人達があぶく銭を稼ぐ構図には生理的な嫌悪感を感じる。
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私の友達にNTTからメリルリンチに転職した男がいる。2年前の同期会で会った時
「俺は、もう一生分稼いだ。もう一度学生をやろうかと思う」
と言っていた。彼がそれを実行に移していれば、彼は「勝ち逃げ」に成功した組ということになる。彼はどうしたかな。