映画評-アイアンマン

2008-10-01 00:00


例によってネタがないときは、本家から改変しつつ転載。


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基本的に米国映画によくある「ヒーロー物」であり「どっかん一発ハッピーエンド」ではある。とはいえ2008年夏に「スピードレーサー」を軽く吹き飛ばしたのだから、ただそれだけの映画でもない。


軍需企業の総帥、ロバートダウニーJr.がアフガンの「無国籍ゲリラ」に捕らえられる。お前の会社の兵器を作れと言われるが、作り上げたのはパワードスーツだった。なんとか帰国した彼を待っていたのは、、、、


最初設定を聞き「軍需企業の総帥がスーパーヒーローになる?そんなんで映画になるのか」と思った。しかし例えばゲリラを「イスラム原理主義者」ではなく、無国籍にするとかそこらへんをうまくかわしている。


ま たロバートダウニーJr.がなかなか興味深い演技を見せる。最初は「しわの多い顔だなあ」と思ったが、そのうちなかなかハンサムで奥深い顔と思え てくる。時々「はっ」とさせられる子供のような表情をする。観ていて飽きる事がない。


彼を支える「地味な秘書」は結構いいなあ、誰だろうと思っていたらグウィネス・パルトロウだった。地味に徹した服装が妙にマッチしている。結局ダウニーとはキスすらし ないところもなかなかよろしい。


などと良い点を挙げていくと、やはり筋の薄さが残念になってくる。元がヒーロー物だからあまり期待していないとはいえ。特に後半。決着のつきかたも「どっかん」でおしまいか、と少し残念になる。それだけ登場人物の演技が面白かったということなのだが。


エンドロールが始まるところで「エンドク レジットの後にもシーンがあります」と字幕がでる。確かにエンドロール観ながら余韻に浸るような映画でもない。さて何がでてくるかと思えば堂々た る「続編の宣言」だった。よくある「ちょっとだけ続編に未練を見せてみました」どころの話ではない。これで続編作らなければ詐欺だが、さて自作はMore Better になるだろうか。出演者の演技力に見合った脚本にしてほしいものだが。


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ロバート・ダウニー・Jrはドラッグで何度か逮捕されているようだが、この映画を見る限り復活する理由がわかる気がする。人づてに聞いた話だが、彼がドラッグ問題でAlly McBealを降板し際、誰かがこうコメントしたそうだ。


「社会は彼を必要としている」


この映画での演技を見る限り確かにそうだ、と考えざるを得ない。芸人はただその「芸」で評価されるべきだ。良い人だったりする必要はない。


それとは対極にあるのが、日本のプロ野球。


1死1塁の場面で投手はマイケル。真っすぐを2球続けてカウント1-1となった後、カットボール連投で連続の空振りを奪われた。「あと数打席で辞めていく人間に後ろから切りつけるようなもん。こっちはセコイヒットを打とうなんて思ってない。がっかりです」と無念の表情。

痛いニュース(ノ∀`):清原「今のオレに変化球投げるなんて、辞めていく人間に後ろから切りつけるようなもん。がっかり」


本来の「芸」であるべきプレーで見せられないのだから、こういう奇妙な観点の芸を持ち出す、というのもまあわからないではない。驚くのはこの選手の引退試合が大入り満員ということ。


日本のプロ野球にはこうした本来の「芸」以外の観点が満ち溢れている。


いうまでもなく、日本シリーズにもっとも多く出場してもっとも多く勝ったのは、川上哲治監督で11勝0敗だ。森祗晶監督が6勝2敗でそれに次ぐ。しかし、彼らの野球は“管理野球”といわれ、勝てば勝つほど面白くないと批判されてきたのである。3勝1敗の広岡達朗監督なども、その中に含めてもいいかもしれない。そしてその反対の監督たち、現役時代にスターだったという理由だけで監督になり、奇妙な采配をして奇妙な負け方をする奇妙な監督たちが持ち上げられてきた。

[スポーツの正しい見方


その結果本来の「芸」はアメリカの2A,大学生チームに完敗するまでに退化してしまった。


こう書いてみると、関東軍に対して誰かが評した言葉


「うわべの見せかけばかりにこだわり、戦力としては中国軍以下」


を思い出す。


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今のプロ野球に、ロバート・ダウニー・Jrのような才能があれば、それはMLBに行ってしまう。今日本の映画界にロバート・ダウニー・Jrのような役者がいるか、と問われれば、、いるんですか?それよりもTVスポンサー受けするとか事務所の力が強い方が重要ですか?