パターンを読むこと

2008-10-27 00:00


某キャリアの経営が成り立つのか、という点については、あちこちで目にしたり耳にしたりする。


そもそも先進国のキャリアビジネスとして、彼らのBS自体、到底考えられないものだ。このあたりはエントリをいずれ改めて書こうと思うが、CDS一つとっても、実際同業他社は30-40ポイント程度だ。S&Pの格付けもめでたくBBとなり、ハイイールド債でも出さなければ資金繰りできなかろう。

グッバイ、レバレッジ!(3):クロサカタツヤの情報通信インサイト - CNET Japan


私のような「経営」とかいう言葉と全く無縁の人間の耳にさえはいるのだから、現実がどうなっているか知らないが「危機説」がかなり広まっているのは間違いないだろう。もっとも「○○バンク 破たん」で検索すると数年前の記事がひっかかったりするのも確かだが。


さて、今日書きたいのはそのことではない。



↑で引用した人にとっては、某社のBSを見れば「これはあり得ない」と一目で理解ができるのだろう。私が見てもなんのことやらわからない。


もちろん理屈を理解することも必要だが、それ以前にたくさんの会社のBSを見て、初めてそれが意味することを推察できるようになるのではなかろうか。


つまりは「多くのパターンを学習する」ことが「素人にはわからない事象を一目で見抜く」上で必要なことではないかと思うのだ。



ここで話は飛ぶ。私が愛するFootball(American)である。QBがハーットハットと言って、ボールがスナップされた瞬間22名のプレーヤーが動き出す。


未だに私にはそこで何が起こっているのかさっぱりわからない。しかしこれも「パターンをたくさん学習した」人にとってはどんなプレーか。その中で個々のプレーヤーがどのような動きをしているのかちゃんと把握できるという。



あるいは聞きかじりだが、将棋にも同じような話があるという。どのような流れだったのかをさらさらと再現してみせる。しかし駒をランダムに並べたのではそうした再現はできないと。つまりここの駒の動きではなく「パターン」を覚えているように思うのだ。


こうした様々な分野での「パターン」はどのように学習され、それを学習することでどんなことが可能になるのか、、、とかそんな話はどこかでちゃんと研究されているのだろうな。他にはどんな例があるのかな?