ぐにゅナビについてさらに詳細に悪口を書く

2009-02-25 07:23

というわけでぐにゅナビである。

今日はこれを題材に”なぜ階層構造のメニューは人をいらいらさせるか”について具体的に書いてみたい。

トップメニューから”ムード”を選択する。今の私は疲れているのだ。だから”ムードは?”と問われれば”疲れた”と答える。

そんなことを考えていると画面にこんな言葉が表示される

テクニカル
いろんな色
かしこい
かわいい
きれい

これだけで使っている私はキレそうになる。テクニカルって何?ひょっとしたらここに私が探している答えがあるかも。そう思ってクリックするとこんな言葉がでてくる。

あこがれ
いろんな色
ハイテク
上手い


もうここで使用終了。
というかこう書いていて、あまたある階層メニューの中でもこんな変なものにはお目にかかったことがないことに気が付く。というわけで題材としては適当ではないかまあこれでいこう。

問題は

・自分が入力したい言葉がどの階層の下にあるのかわからない
・そもそも自分が入力したい言葉がシステムの中にあるかどうかもわからない。
・階層を下っていき、間違いとわかったらまた階層を登りなおし、別の階層を下らなくてはならない。

かくの如く階層メニューというのは使い勝手が悪い。しかしなぜ根絶されないかといえば

・作り手と使い手の間に一定の階層に関する理解がある際には上記の問題があるていど緩和される。ウィンドウを用いたアプリケーションのメニューを例にとろう。Fileメニューには何があるか。そもそもワープロのたぐいだったら保存とか新規文書とかあるだろう、とかある程度使い慣れた人であればそうした”常識”を作り手と共有できる。

そうした状況であれば、私が今回感じたようなフラストレーションをある程度感じずに使うことができる。マイクロソフトが愛するリボンは、第一階層を画面幅を使って提示する仕組みを持っているが本質はあまりかわらない。

・作り手があまり何も考えずに物を作る時には階層メニューというのは実に作りやすい。ぐにゅナビの場合はこれだと思う。

じゃあどのような代替案があるか?

今やインクリメンタル検索はどこでも見かける。キーボード+インクリメンタル検索+LSIを用いればある程度ユーザの希望に近い言葉を早く提示することができるのではないか。

ここから一歩進めれば

それに加えてユーザのジェスチャを入れさせることにより

”もうちょっと違うの”
”おしい”
”全然違う”

といった入力をさせれば、自分が思いもしなかったキーワードに辿りつける可能性も出てくる。

いいたいことはこうだ。階層メニューの問題は私なんぞが指摘しなくても多くの人が指摘しているところだ。そのご時世に最低に使いにくい階層メニューを堂々と使い、しかも公開する、というのが私には理解できない。

実験的システムを公開しようというのは素晴らしいことだと思う。しかしそれならば”粗削りだが、確かに可能性を感じる”といったものにしてほしい、と野次馬としては思うのだ。