映画評:ナイトミュージアム2

2009-08-28 06:56

本日はあちこちから借りてきたもの2本立て。まずは映画評

-----------
ナイトミュージアム2-

NIGHT AT THE MUSEUM: BATTLE OF THE SMITHSONIAN  (2009/8/23)

夏休みお子様向け映画である。とはいっても前作ナイトミュージアムは思いのほかよかった。しかし続編だからあまり期待はしない。そう思って見た。不覚にも感動した。

とはいっても、これは私の個人的な事情が関係した値段だから、"それがどうした"という方はワンランク割り引いて読んでいただきたい。というのは今に始まった話ではないか。

New Yorkにある自然史博物館では"魔法の石板"のせいで夜になると展示物が動き出す、というのが前回からのお約束。夜警をやっていたベン・スティーラーはいろんな発明品を売り出してCEOになっていた。その間に博物館 は模様替えされることが決まり展示物はみんな箱詰めに。それらの送り先はスミソニアン博物館。ということは魔法の石板も行く訳だ。

なんと、あのすばらしいスミソニアンのあれこれが動き出す、と思っただけでもわくわくしませんか。そうですか。私だけですか。でもいいんです。今回の脇役はカスター将軍にアメリア・イヤハート。米国 では子供でも知っている彼と彼女でも日本のお子様達には解説が必要だろう。でもお猿とビンタをはりまくるシーンでちゃんとお子様達は笑っていたようだから 大丈夫。いや、40過ぎの中年男も何度か声あげて笑ったんですけどね。

このイヤハートが実に印象的なキャラクター。危ないから来るな、と言われれば喜んでついていく。とにかく冒険とチャレンジが大好き。当時の社会においてはそうした女性の行動は画期的であった。WW2当時の黒人戦闘機乗りが敬礼するのも理由のないことではない。

彼女はベン・スティーラーと数々の困難をくぐり抜け、復活しようとしたエジプトの王様を撃退する。この闘いに決定的な結果をもたらす"男"がいるのだが、彼の活躍に、前の登場場面とちゃんと伏線がつながっているのが偉い。

な んだかんだの後に、"展示物"達は元の自然史博物館に戻る。ということは、他の展示物を動かしていた"魔法の石板"もスミソニアンから無くなると いうこと。では朝の訪れとともにイヤハートは,,,この問題に直面したときの彼女の姿が実に清々しく見えたのは私だけですか。そうですか。でもいいんで す。社会的にどうだとか前例がどうだとかを吹っ飛ばし、好きな事を楽しんでやる。そのシンプルな行動原理をつきつめたのがこの映画のイヤハートであり実在 のイヤハート。そうした人間を描く映画を見る度私は少なからず動揺するのだ。なぜならあれこれ理屈をつけ私はそこから目をそらそうとするから。

調べてみれば"魔法にかけられて"の人だとの事。歳はいっているがこの人チャーミングだな。

かくして私は不覚の感動とともに映画館を後にする事になる。エンドクレジットにシーンが入るというのはよくあるが、この映画のそれはきちんとオチになっている。というかこれも日本の子供には、、だがいいんです。私は笑ったので。

----------------
ベン・スティーラーにビンタをみまった後にキスするイヤハートがなかなかよろしい。この女優さん面白い人であるな。

もう一人の新顔カスターは影が薄い。というか俺なんでカスターのこと知ってるんだ?

最後に自然史博物館は"展示品が説明してくれる"博物館になる。こんな場所があれば私だって行くわい。ナイトミュージアム3があれば絶対見に行くぞ。こんど失望させられてもまあ恨みっこなしだ。