人優先か仕事優先か
2009-09-04 07:16
ここ数日ですごい数のブックマークを集めている記事がある。
それを読んでいくと、G.M.ワインバーグの本に書いてあった言葉が思い出される。
プロジェクトが危機的状況にあるとき、仕事優先とすべきかあるいは人優先とすべきか、という問いだ(うろ覚えで書いているので間違いかもしれません)
たとえばある世界的大企業は、ソフトウェアの開発が意の如く進まないとき、タコ部屋を社内に作り、そこにソフト開発会社の要員を全員収容。自分たちの監視付きで働かせる。これは典型的な仕事優先の考え方だ。
しかしそんなやり方は彼らの社内政治的に正しい、という以外の意味を持たない。ソフトの開発効率も品質も落ちる。つまりそれは自己満足のための手段であり、プロがとるべき手段ではない。(ちなみに彼らはソフト開発のプロではないのでそれでもいいのだと思う)
線形で測れるような単純な仕事以外の場合、そうした飴とムチモデルが働かないことは明白である。しかしそうした"飴とムチ"が使われ続けるのは、それが定量的に測定(何を測定しているかについては除外して)しやすいからでもある。この場合意味があるかどうかは別として何か数値は出てくる。世の中には意味がなくても数値があれば安心する人は多い。
If Then式の報酬は、このような作業にはとても効果があります。単純なルールと明確な答えがある場合です。報酬というのは視野を狭め、心を集中させるものです。報酬が機能する場合が多いのはそのためです。だからこのような狭い視野で目の前にあるゴールをまっすぐ見ていればよい場合には、うまく機能するのです。しかし本当のロウソクの問題では、そのような見方をしているわけにはいきません。答えが目の前に転がってはいないからです。周りを見回す必要があります。報酬は視野を狭め、私たちの可能性を限定してしまうのです。
via: やる気に関する驚きの科学
この素晴らしい講演が誰の心に届くのだろう?誰が本当に耳を傾けるのだろう?