今年はCEATECに行かなかった
2009-10-13 07:06
主な理由は、行こうと思っていた木曜日、京葉線がいつまでたっても動かなかったからだ。しかし私が読んでいるブログには一致して
"低調。見るものなし"
という言葉が並んでいる。
そんな中、まあネタがないからだと思うがジェスチャでTVを操作するインタフェースが発表されていたらしい。このインタフェースについては、以下の増井氏の言葉を挙げておくだけで十分だと思う。
テレビに向かって手を振ってチャンネル変えるインタフェースとか提案してる人達は正気なのかしらん
via: Twitter / Toshiyuki Masui: テレビに向かって手を振ってチャンネル変えるインタフェ ...
こんなものが展示される舞台裏はわからないでもない。なんかCEATECに新しい提案をだせ。そして研究のことについて何の知識も熱意もない管理職が"これでございます"と差し出すのだ。なぜか会社の官僚的手続きをパスし、そして世間(ずいぶん狭い世間だが)の笑い物になる。
企業も研究所を持っていると、"成果をだせ"ということになるのだろう。そして"CEATECで展示し、大きな反響を得た"とでも報告できれば皆が幸せになる、ということなのだ。
TVは明らかに進歩の方向を見失っている。たとえばこんな記事がある。
テレビの画質では、コントラスト比だとか色再現域などで製品が優れていることを強調するカタログが多いのだが、それが本当に意味のあることかと疑問を感じることが多い。
via: テレビの"高画質"はどこまで必要か?: 無指向な嗜好
私の考えではこうした"高画質化"はユーザが欲するのではなく、企業内部で通りがよいから追及されているにすぎない。
そう考えると、「テレビの本質は画質である」などと言うのは少々的はずれであって、何か他のことを見いださないといけないのだろう。それがWidgetsかというと、あれは何か違うと思うぞ。
via: テレビの"高画質"はどこまで必要か?: 無指向な嗜好
この"他のこと"が何か誰にもわかっていないし、現状では"努力する方向"すら見えていない状況だ。いつまでCEATECにくだらないTVのインタフェースが発表され続けるのだろう。