断片化、リアルタイム化が進む情報へのインタフェース

2010-01-27 07:07

近年インターネットと携帯情報端末の普及により、情報の形態として断片化、リアルタイム化が進んでいる。
具体例でいえば、人と人とのコミュニケーションに電話普及以前は手紙を用いた。"愛と死"ではカップルが何の用事を伝えるにも手紙を書いたことが記述されている。手紙は一定の形式をもっており、ある程度まとまった分量の文章を一定以上の間隔でしかやりとりすることができなかった。

次に携帯電話の普及によりメールが使われるようになった。メールの文章は、若年層ほど短文化し、頻繁に送受される、という調査結果が存在する(といいなあ)

さらにはTwitterの普及により、140文字以内と情報の長さに具体的な制限がつき、かつほぼリアルタイムに"つぶやく"ことが普及した。

このように情報の断片化、リアルタイム化の傾向ははっきりしているのだが、その情報とどのようにインタラクションするかについては試行錯誤が続いている。Twitterは非常に制限されたタイムラインというインタフェースを提供しているが、十分とは言えない。またある程度の間隔をもって更新される情報には有効に働いた検索という手段も、このように断片化、リアルタイム化する情報には有効に作用しえない。(ということを示した論文があるといいなあ)

この点において情報の特質を考慮した新しいインタフェースが提供されるべきではないだろうか。

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というようなことを半ばまじめに考えている。でもってGoromi-tubeなわけだ。必要なのは

・ずらっと並んだPlaylist
・検索結果を示す結果リスト

であり、Goromi-tubeでは前者が横にならび、後者が縦に並んでいる。というかどちらかというと後者に重きを置いていたのだが、重要なのは前者ではなかろうか

そんな問題意識を持っていたところに、いきなり前者の究極サービスが公開されてしまう

YouTube Music Discovery Project

がびーん

なぜがびーんとなるか。もちろんこのインタフェースにあれこれ文句をつけることはできる。しかしだねえ。

これはデータを全部もち、かつユーザの使用データをとれるGoogle=youtubeにしか提供できないサービスなのだ。外からこんなことをやろうとしてもできない。しくしく。

いや

こういう想定はどうだ。情報の断片化、リアルタイム化により、情報の全体図を得ることは誰にもできなくなってきている。そうした状況において、新しい情報を得るためのインタフェースが必要とされている。

とあおり文句だけは思いつくんだけどなあ。

必要なのは、前述した二つのリスト+それらを"変調"する仕組み。この"変調"という仕組みはGoromi-tubeに部分的に取り入れているのだが、それらが結構利用されていることに驚いている。

変調でひとつまとめようか。