映画評:しあわせの隠れ場所
2010-03-05 08:24
つかれて人生がいやになった時は本家から転載
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私にとって地雷源と化しているサンドラ某だが、アカデミー賞主演女優賞の候補になったと聞いたので観に行った。
見終わっての感想は
"冗談だろ"
行き場所がなくさまよっていた高校生を、ある裕福な夫妻が迎え入れる。彼の勉強の面倒をみてやり、ようやくフットボールに入部が認めら れる。大活躍して大学からスカウトが山ほどくる。しかしDivision 1Aに入部するためにはまだ点数が足りない。必死に勉強してようやく合格したと思えば、、
という実話に基づくお話なのだそうな。コメディではないのだが、やっていることはいつものサンドラ某のラブコメと一緒。全く型通り。で あるからして、成功の途中でなにか"困難"が来るはずだと思う。あれこれ想像しながら身構えているとそれは、、どうでもいいものだった。そこからの"回復"もあっさりと。
途中本物のCollege Footballのコーチが山ほど登場し、手馴れた"高校生へのスカウト"を演じる。流石に"演技慣れ"している人たちだが、こういう"素人出演の内輪受け"を延々観させられても観客-特に日本 の観客-は退屈するだけだ。
また何が気持ち悪いといって、裕福な夫妻が完璧に"良い人"なのだな。それだけではたらず(これもサンドラ某にはいつものことだが)セ リフで"私は良い人なのだ"と宣言しなくては気が済まない。
"私が彼の人生を変えてるんじゃないの。彼が私の人生を変えてるの"
というセリフ自体はいいも のだと思うが、映画の中では完全に浮いている。世の中には自分のベッドを持ったことがない人がいることを知り、自分が行ったことのない治安の悪いエリアに行くことがそんなにすごいことなのか。
ディ パーテッドが作品賞をとる世の中であるからして、この映画のサンドラ某が主演女優賞をとっても驚かない。しかしその背後に何があるかは知りたい気がする。とか書きながらノミネート一覧を見てみれば、、何?作品賞にもノミネート?
とはいえ
米国の大学でFootballをするということがどんなことが垣間見られるのは面白い。成績が一定以上じゃないと入部すらできない。("協力"をほのめかす場面もあるが)これは見習ってもいい部分ではないかと思うのだが。
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サンドラ某の演技が、、よかったんですかねえ。私にはわかりませんでしたが。
作品として、、おもしろいんですかねえこれが。作品賞ノミネートも冗談としか思えない。いやだって、グラン・トリノが(去年だけど)作品賞にノミネートされてないんだよ?
私にとってはNotre DameのHead Coachである、ルー・ホルツがこんなところにいたのか、というのが唯一の驚きか。
サンドラ某の日本公開映画は、軒並み560円以下(私にとっては)なのだが、こうして映画が作り続けられること自体、彼女が成功していることを意味しているのだろう。