分類するのだ

2010-03-23 07:58

例によっていきなり引用

分類の難しさは、生物だけに限られたものではない。例えば海と湖と池と沼は、明確に区別できるだろうか? 山と丘は? 天気はどうだろう。晴と曇りと雨との間に、はっきりとした線引きができるだろうか。 天気雨の日は、晴に分類するのか雨に分類するのか、あるいは天気雨という新しい種を作るのか。気象庁が定める分類はあるけれど、アプリケーションによっては気象庁の分類がどうあれ、雨つぶが落ちてきたら雨に分類しないと、例えば洗濯物の管理システムなんかだと困りかねないよね。

なんでこんな事になるかというと、「種」という概念が人工的なものだからなんだよね。 自然物は、人が作った「種」とは関係なく無数のバリエーションが存在している。 でも、ヒトのかよわい頭ではその違いをすべて認めて把握することなんてできっこない。そこで、そのかよわい頭でも扱えるように、似たようなものをひとまとまりにして情報量を削減して認識している訳だ。 だから元々分類には多少の無理がある。それでも、頭の中での情報処理のコストを大幅に節約できちゃうので、普段から僕等はこの無理を通して生きている。

via: 2010年3月の小ネタ

ここで福地氏が指摘しているとおり、分類というのはあくまでも便宜的なものでしかない。"階層メニュー"の使いにくさもここからきていると思っている。階層メニューとは機能を"分類"してそれぞれのタグをメニュー項目に割り当てるものだが、"分類"が設計者とユーザで一致していないと

"探したいものがない"

ということになる。

つまるところ分類等は意味を持たないのであって、"何かこんなもの""これ違う"という適当なフィードバックからいわば動的に"分類"を生成し提示してやろう、というのがGardsとかGoromiの考え方。

今考えているのは、そうした場合に何種類の入力があれば全体像も定かならぬデータをブラウズできるのか、ということ。こうしたインタラクションの方法に名前をつけると、一つの分野として確立できるかなあ。