子どもが"プログラムをしたい"といった
2010-09-01 10:22
なぜかというと、自分でゲームを作りたいからなのだ。うちはDSとかWiiとか買わないからね。
さて何を使ったものだろうか。
まず頭に浮かんだのはビスケットである。最初にデモを観た時の衝撃は未だに忘れられない。
さっそくサイトにアクセス。しかしすぐに
"子供に使わせるにはハードルが多すぎる"
ことに気がつく。そもそもチュートリアルはどこだ。サンプルはどこだ。。探すのに結構手間がかかり、子供に
"あとはよろしく"
といえる状態ではない。プログラミング言語としてみた時の主張は明確なのはわかるのだが。
では、というわけでいつぞやかの学会で聞いたScratchを試してみる。こちらのほうがはるかにとっつきやすい(プログラミング環境としてどうだ、ということではなく、あくまでも子どもが始める時のハードルがどうだ、という観点で)
こちらは子どもがしばらく"プログラムやる"といいながら使っていた。しかしまだ幼稚園児には距離があるようだ。
とかなんとか言っているうちに子供は小学生となる。そこへプログラミンなる環境が"文部科学省"からリリースされたことを知る。一見して思ったのは
"あれ、これScratchじゃん"
である。本家Scratchとの関連が今ひとつ見えないのが不思議だが。家でちょこちょこ触っていると、子どもが寄ってきて"ちょっとやらせて"という。
子供と一緒に使い方を覚え、何ができるかなどを見ていくとこのプログラミンは実に細かいところまで考えられたシステムであるということに気がつく。プログラミンで何ができるか、サンプルはどこにあるかなどすべてフラットな画面からアクセスすることができる。
これは"シニアの方にパソコンを教えよう"ボランティアで学んだことなのだが、
"ファイル選択ダイアログボックス"
というのは鬼門である。あれがあるだけでコンピュータ初心者へのハードルは5段階くらい上がる。このプログラミンではそれらが排除されている。選択対象となるものは、画面に平置きする。それが徹底しているのが素晴らしい。
プログラム作成に使える部品自体はおそらくScratchとあまり変わりはない。どこが違うかと言えば、それに子どもが親しみやすい名前とアイコンを付け、画面下にずらっと並べたことだ(ここでも階層は排除されている)
"ちょっとしたこと"と人によっては言うような点だ。しかしその効果はどうだろう。子供は自分が作ったプログラムを
"ここでヒダリンを使って"
とか実に自然に説明している。
また素材となっている絵にも工夫がある。最初から手で塗った風の少し荒い絵が提供されている。これの何がいいかというと、子どもがいい加減に描いた絵との落差があまりない点だ。
こうしたことは実に"細かい"ことかもしれない。しかし初めて触る人はその"細かい"ところにひっかかり前進を諦めてしまうのだ。
というわけでやたら記載されている"文部科学省"の文字を無視してこれを"実際に作った"人がどんな人達かに興味は移る。こういう現実にきちんと立脚した作品を見る機会はそう多いわけではない。
子どもが聞く。
"お父さんが子供の頃こんなのあった?なかったの。もしあったらどんなの作ってた?"
そうだね。。お父さんは何を作っていたのかな。こういうものに触れる機会があったらその後歩む道はどんなふうに変化したのかな。