「無敵」は素敵

2011-04-11 07:50

というわけで最近目についた記事を二つ。

これぐらい巨大になると、もうそれだけで無敵だ、と人は思うかもしれない。しかし、今はどうだろう。今朝(米国時間4/6)のニュースでは、Dish Networkが、破産したBlockbusterの資産を約2億3000万ドルで買い取るという-キャッシュで。かつてViacomが84億も払った(そしてその後数十億ドルのIPOで分離独立させた)会社と同じ会社だ。それが失墜するなんて、信じられないぐらいだ。

(中略)。

Microsoft、Google、Apple、などなど。この連中はみんな、無敵に見えるかもしれない。彼らが何かの分野に人や金を投資するときは、われわれ小者はその分野を避けるべきである、...そうだよな? でも、Reed Hastingsが1998年にNetflixを始めたときは、まさにそれをやったのだ。彼はただ、一人の客としてBlockbusterがアタマにきていた。とくにあの、ばかみたいに高い延滞料金にむかついていた。そして、映画のレンタルはもっといいやり方があるはず、と考えた。

via: 居眠りをして倒産へ: Blockbusterの失敗談に学ぶ

Blockbusterといえば、レンタルビデオの代名詞だったが、今や倒産してしまうのだな。
この

「もっといいやりかたがあるはずだ」

というのは、成功したスタートアップに共通するキーワードという気がする。大部分の人は文句をいうだけで自分で作り出すことができない。ほんの一握りの人がそれに成功して新しい会社を成功させる。

さてこの記事でも取り上げられているGoogleである。

New Google CEO Larry Page, who stepped into the job this week, believes that Google needs to go "social" to compete.

To that end, he sent out a company-wide memo last Friday, alerting employees that 25% of their annual bonus will be tied to the success or failure of Google's social strategy in 2011

via: Google: Larry Page Ties ALL Employee Bonuses To Social Strategy's Success (Or Failure!)

Google社員のボーナスのうち、25%はSocial分野での成功にかかっているのだそうな。

おそらく数年前まで誰も予測できなかったことだが、今やGoogle最大の敵はFacebook,Twitterになっている。(Googlezonって覚えてる?)
このGoogle v.s. Facebookの興味深い点は、あれほどまでに人材と資金を有するGoogleがSocialの分野になると、Twitter, Facebook相手に手も足もでないことだ。この記事のリンク先には、GoogleがSocial 分野で積み重ねてきた失敗が列挙されている。Orkut, Buzz, Wave,,

何もSocialだけがGoogleの不得意分野ではない。(Nexus Oneとかね)しかしGoogleの特異な文化と、それが得意な分野、不得意な分野について考えてみることはなかなか興味深いのではないかと思うのだ。

「開放性」という点では全く逆の文化を持つAppleは別な面からネットサービス、Socialで失敗を積み重ねている。なんども大幅リニューアルが予想されながらいまだパッとしないサービスにとどまっているMobiel Meとかね。圧倒的なiTunesのインストールベースをもとにSocialサービスを立ち上げるというアイディアもあまり成功してないようだし。

とはいえ、

こういう「無敵」企業が10−20年単位で入れ替わる状況というのは健全かもしれないなあ。