ネット上の「店舗」に欠けている物

2011-04-12 06:45

昨日こんな記事を見つけた。

ロンドン大学の研究によると、IKEAで買った商品のうち、60%が本来は購入する予定が無かったものだそうです。

via: 買った商品の60%が本来は購入する予定が無かったもの...これぞIKEAマジック : ギズモード・ジャパン

インターネット上の「店舗」では以下の3種類の情報提供を主に行なっている。

・検索
・階層型メニュー構造
・情報推薦

この中で、階層型メニュー構造を主に使う人はあまりいないと思う。情報推薦の開発は盛んだが、その効果は「補助的」でしかない。

残る「検索」だが、今の(狭い意味での)「検索」主体の情報アクセスというのは狭い。理想の検索の姿として

「ユーザがほしい物が瞬時に見つかる」

と言う人がいるが、こんなものは理想の検索ではない。

ユーザがキーワードを考え、それによってたどり着くことができる情報など、IKEAからみればたった40%にすぎない。(この%が品数ベースなのか金額ベースなのかは考える必要があるけどね)大塚家具に行った時も、(本当かどうかしらんけど)隠れたベストセラーは羽毛布団と言っていた。羽毛布団買いに大塚家具行く人はいないと思うから、これも「ほしいとは思っていなかった」買い物なのだろう。

同じような調査を、楽天でも、Amazonでもやってみると面白いと思うのだ。最初にほしいと思った物と、実際に買ってしまったものの比率を調べればこれとは対照的な数字が出ると思う。


もちろんIKEAにいくということは、物理的時間的にある程度拘束されるということでもあるから、ワンクリックで他のサイトに行けるのとは訳が違う、という事情もあるだろう。

しかし

こういう「本来の目的とは違う買い物」を誘発することをもっと真面目に考えてもいいと思うのだけどねえ。誰も聞いてませんか。