訴訟大国といいながら

2011-04-13 07:09

人間の世界だから、それほど杓子定規ではない、というおはなし。

ニューヨーク(CNNMoney) 大手交流サイト米フェイスブックの創業をめぐる裁判で、サンフランシスコの米連邦高裁は11日、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)にアイデアを盗まれたと訴えていたハーバード大学の元同級生3人の訴えを退ける判決を言い渡した。

(中略)

連邦高裁のアレックス・コジンスキ裁判官は、フェイスブック側が株価を実際よりも低いように見せかけたとする3氏の主張は認めながらも、弁護団と専門家の助言を得て法的拘束力のある和解合意に応じたものであり、その合意には従わなければならないとした。

さらに「訴訟はどこかで終わらせなければならない。今がその時だ」と述べ、「競合相手に敗れ、市場で達成できなかったことを訴訟を通じて達成しようとしたのはウィンクルボス兄弟が初めてではない」とも指摘した。

via: CNN.co.jp:フェイスブック訴訟でザッカーバーグ氏勝訴、元同級生の訴え退け

映画「フェイスブック」にもでてきた「自分たちのアイディアを盗まれたとザッカバーグを訴えた」リア充兄弟の訴訟に決着がついたとのこと。

映画の中でもハーバードの学長に

「アイディアを盗まれたというのなら、もっといいアイディアを自分たちで事業化すればよい」

と軽くたしなめられる。この高裁判事が言っていることも同じことだ。

日本円で65億という和解金は末代まで遊んで暮らすには十分な金のように思える。しかしこの兄弟はそれを帳消しにするような物を得た。

「競合相手に敗れ、市場で達成できなかったことを訴訟を通じて達成しようとした」

という評価だ。しかも世界中にそれが知れ渡ってしまった。

酔っ払えば「リア充は敵だ!」とか叫んでいる私としては、このようなエピソードを聞くと多少気が楽になる。とはいえ、私が何も作り出していないことにはかわりがない。