人を「指導」することについて
2011-07-26 06:31
ソフトウェアを開発したことがある人なら誰でも実感していると信じたいのだが
「人間はソフトウェアのパフォーマンスボトルネックを発見するのがとても下手だ」
であるからして、まず予断なく計測するところからはじめなくてはならない。
「ここが遅いに決まっている。前に同じような例があった」
などといじくりまわしたところで、それが当たっている確率は(私の場合は)0に等しい。とにかくいつも意外なところがシステムの性能を落としているのだ。それくらいソフトウェアというのは複雑で、どう動いているか人間の予断を許さない物だ。
さて
親愛なるニンゲンである。こちらも実に複雑怪奇で、どう動いているのか本人にすらわからない。そもそも判断の多くは無意識の中でなされているとかそんな話もあるくらいだし。
しかし
「上司」が「部下」を指導するときの的外れさには驚くばかりだ。そもそも相手のパフォーマンスボトルネックは何なのか。自分の経験やら思い込みやら妄想だけでとうとうと語る人は多い。
ニンゲンより単純なソフトウェアのボトルネックも推定できないようなニンゲンが、どうして「対ニンゲン」となるとこうも傲慢になれるのだろうね。