Androidはプラットフォームではない。組み込みOSだ。

2011-10-28 06:56

またか、と同じ話を繰り返すわけだが、今朝新しいネタを見つけた。

via: the understatement: Android Orphans: Visualizing a Sad History of Support

このチャートの読み方。2010年までにU.S.で販売されたiPhoneおよびAndroid phoneがどのバージョンのOSを動かしているか、あるいはサポートを受けられるかを示している。
緑色は最新バージョンのOSが動く、黄色は一つ前、オレンジは二つ前、赤は三つ前のバージョンだ。

18機種のうち:

via: Androidバラバラ事件を見事にグラフ化-辛口解説つき

だからどうした?誰もOSのバージョンなんか気にしないよ。

ユーザに一番関係するのは、セキュリティの問題だろう。
上記棒グラフの中にある破線は、その機種がサポートされている期間。これが終わっているということは、仮にその時点でセキュリティのリスクがあってももう何の手当もしてもらえない、ということだ。

ちなみに米国での契約期間は2年間。ユーザとしては、せめてその間は最新のOSが動き、サポートがされることを期待すると思うのだが現実はそうなっていない。

またアプリの開発者にとっては、全てのバージョンのOSで試験をしないことには商品を出荷できない。もちろん「少数の古いバージョンにどこかで見切りをつける」ことは必要だが、それはどこなんでしょうねえ。。

この悩みは他のOSにも共通だ。元ブログには、iOS向けアプリを作っている会社の判断が掲載されている。今月になって要求するOSを4.2.1にしたのだそうな。これはそのバージョンがでてから11ヶ月後だ。

同じことをAndroidでやろうと思ったら、、どうするんでしょうねえ。聞いてみたいのだ。Androidアプリを開発する人って、どのOSとどの機種で試験をして出荷しているのだろう?

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なぜこういうことが起こっているか?元記事によれば、これらサポートされていないバージョンのOSでも、ハッカー達は起動に成功しているという。だからH/Wが対応していない、というのは理由にならない。

メーカー側の視点にたてば、膨大な費用をかけてOSをアップグレードさせる理由がない、ということなのだろう。ユーザは最初に契約した時点で金を払ってくれている。そのあとアップグレードしても何の見返りもない。つまり早く機種を時代遅れにしたほうが、次の機種を買ってもらえる、という考え方もあるだろう。

一方Appleは、古い機種であってもせっせとOSをアップグレードしている。これによってiPhoneを持っている人は、自分たちが次に新しいiPhoneを買うときも安心していることができる。

原文によれば

In other words, Apple's way of getting you to buy a new phone is to make you really happy with your current one, whereas apparently Android phone makers think they can get you to buy a new phone by making you really unhappy with your current one.

via: the understatement: Android Orphans: Visualizing a Sad History of Support

Appleのやり方が、今持っている携帯電話の満足度を高めることで次にも同じ携帯電話を買ってもらう、というアプローチ。逆にAndroidメーカーは今持っている携帯電話に不満を持たせることで、新しい機種を買ってもらおうというアプローチ。この対照は興味深い。

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先日Googleが新しいOSを発表した。Ice cream Sandwitchではハードウェアキーがいらなくなるのだそうな。あの忌まわしくも中途半端なハードウェアキーが。

携帯電話製造に関わる仕事についていないことを神に感謝しよう。組み込みOSなのに、「世界で一番普及したプラットフォーム」と過大広告されているAndroidを使うか。面白みの全くないWindows Phoneにいくか、実体がわからないTizenを選ぶか、はてまた愛するガラケーの世界に留まるか。これだけしか選択肢はないのだ。