DCExpo2011にいったよ
2011-10-24 06:32
というわけで、DCExpo2011にいった。久しぶりの科学未来館。あの日と同じような曇り空。あの日我々を閉めだしていた東京テレポートのシャッターはちゃんと開いている。
などという話はどうでもよい。まず展示を見る。いくつか面白いものがあったが、「もうちょっと考えなくちゃ」というものもある。
ステージでは球型飛行体が飛んでいる。基本的にはラジコンのヘリコプターなのだ、と思いながらもこのインパクトはなんだろう。そこらへんに展示されていた「脳波インタフェース」と組み合わせれば、想像を絶するようなデモができるに違いない。
しかし(これは開発者のせいでは全くないが)この球体が
このような全く新しいコンセプトの飛行機を実現するために、低コストかつ短期間で機体を製作し、実証手法を用いて球形飛行体に関わる原理検証を行いました。
via: 空も陸も自由自在!球形飛行体(10月20日~22日) | DIGITAL CONTENT EXPO 2011
原理検証にとどまっているのが日本の防衛技術の悲しいところだ。富士演習場や福島原発の回りを飛び回り、我々を助けて欲しいのだが。
などと考えながら見ることしばらく。今日の最大のお目当ては「VOCALOID3 × LiveAR」である。案内には5時からとなっているが、4時半には開場する、と言われる。
4時半に指定された「イノベーションホール」に行くと、正面に巨大なスクリーンがありニコ生が流れている。会場には椅子が一杯にならんでいる。こんなところでライブやるのか?
あまり前だとみえにくそうだから、3列目あたりに座る。すると
「ここは待機の場所です。前からつめてお座りください」と言われる。
最初は5時20分頃案内ということだったが、会場の準備に時間がかかっているとのことで移動したのはその後だと思う。(時計をみていなかったので時間はわからない)準備ができたころで、前から一列づつ会場に案内される。向かうのはさっき球型飛行体が飛んでいたステージである。
最前列の人はニコ生にうつるかも、と言われる。せっかく早くから並んだので一列目に座る。ただし一番はじのほうだ。
しばらくしてステージに二人でてくる。あれこれ説明をしてくれる。誰かこのAR試したい人、ということで最前列にいる女性が指名される。後ろのほうにいる人達にARマーカーをつけた棒が配られる。その棒をふると、女性の手に光があつまる(ただし正面に設置されたスクリーンの中では)という塩梅である。ちなみにこの女性は「仕込み」であり、のちには芸人の人と司会をしてくれることになる。
というわけで芸人の人登場。最初に説明をしていた人が、芸名を忘れたのでちょっとむっとしていたような、していなかったような。あれこれ説明やらなにやらあったあとにコンサート始まりである。
さて
このARコンサートというのは、会場にいる人間にとっては実にノリにくいイベントだ。ステージには誰もいないのである。正面スクリーンを見ると(ちょっと遅れて)ボーカロイドのキャラクターが踊っているのだが、現実には誰もいない。最初のほうで、ダンサーが二人でてきて「3人で」踊ってくれたところはまあよかった。しかしその後ボーカロイド二人で踊られても、会場は置き去りである。
さらに上方のスクリーンにはニコニコ生放送の様子が映し出されている。こちらのほうは楽しそうだ。だからそちらばかり見ていた。なんのためのライブ会場やら。
とはいっても見るべきものがなかったわけではない。一番感心したのはカメラの人だ。カメラにもARマーカーがついており、おそらくは位置を計算したうえで、ボーカロイドを合成しているのだろう。彼は一心不乱にステージ中央を撮影し続ける。しかしその先には何もいない。何かマーカーでもあるかとおもうがそれもない。(あるいは何が彼だけに見えるマーカーがあったのだろうか)
あと写している間、彼は体を左右にゆらしている。考えて見れば、ライブのカメラの画像は少しゆれている。ああ、こうやっていたのね。足腰が実につらそうだ。
というわけで、ニコ生の盛り上がりと、おいてきぼりの会場のままライブは終了。最後は終了したことがよくわからず、どこで拍手したらいいかもわからなかった。
というわけで興味深いイベントではあるが、また観客としていこうとは思わない。ARの道は遠い。