日の丸家電メーカーの運命
2012-04-12 06:53
この話題については何度も書いているが、不幸なことにネタがつきることはない。
今年のSuperbowlでこんなCMが流された
まあなんというか。。。SuperbowlのCMに関しては、日本企業も韓国企業にそう劣っていない。両方ともゴミである。
しかしこの製品はなかなか売れているようだ。少し前サムソンは「考えられるものを何でも製品化して出してくる」と揶揄されていたが、「下手な鉄砲」も数うてば本当にあたるらしい。
この間、GALAXY Noteは欧州、韓国、東南アジア、米国で発売され、3月末時点の累計販売数は500万台に達するという。そしてこの4月6日には、日本国内でも販売が始まった。
via: 開発陣に聞く「GALAXY Note」:紙ではなく"手帳"を再発明――「GALAXY Note」が開く新しい1ページ(前編) (1/2) - ITmedia +D モバイル
最初「スタイラスかよ」と思った物だが、なかなかどうしてその効果も見逃せないようだ。引用記事では、このペンに日本のワコムの技術が使われていると書いてある。今の日本企業にできるのは
「よい部品を作る、とほめてもらうこと」
くらいなのだろうか。
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その「よい部品をつくる企業」として生きていくしかない運命を端的に表しているのがシャープである。
(1)原因の1つは、日本のエレクトロニクス産業が、世界市場における最終消費者とのコミュニケーションができないばかりか、完成品メーカーとの条件交渉とか仕様決定などの複雑でスピーディなコミュニケーションもできなかったということだと思います。そうだとすれば、要するに非常にカチッとした仕様と、数量、条件だけのコミュニケーションで済む孫請けになるというのは宿命だったということになります。
via: 鴻海精密によるシャープ買収をどう考えるのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
いわれたことをまじめに一生懸命やるのは、我が国のお家芸でもある。書いていて悲しくなってくるが、事実だから仕方がない。
(5)そもそも「ガラパゴス」などという自嘲的なネーミングで、未成熟な日本国内のタブレット市場に「ハード」で参入したあたりで、株主も社会も「タオルを投げる」べきでした。あれは、要するに「国際的な市場は分かりません」という宣言だったからです。
via: 鴻海精密によるシャープ買収をどう考えるのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
今から考えれば「ガラパゴス」は「新しい市場を創造する」試みであったといえるかもしれない。しかししれはKindle Fireに比べれば
「スピード、規模、構想」
において比較にならないほど劣っていた。
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なーどと書いていてもなんともならない。今読んでいるのは福沢諭吉の「学問のすすめ」書かれたのは明治初期。まだ年数が一桁だった時代だ。
その中にこんな記述がでてくる。
「日本は本当に独立を保つことができるか怪しい物だ」
当時日本の「商人」は「外国人」にやられっぱなしだった。今もそうかもしれないが、当時の日本に比べれば、今のほうがマシに違いない。現状を悲しんでいる暇があれば、何かをなさなくては。