テレビとはそもそも何なのか
2012-04-17 07:09
テレビとはそもそも何なのか。その昔は「TV放送を受信し、表示する」ための装置だった。
しかし今や誰もテレビを見ない。欧米の映画では「TVがつけっぱなしになっている家庭」とは下流家庭の記号として扱われているように思える。我が家ではだらだらTVを見ているのは一名だけだ。そのことについて私は心底情けないと思っているが、これは個人的な話。
では今の「テレビ」とはそもそも何であるべきなのか。丁度4年前私はこう書いた。
お題は「新しいTVを考えましょう」というものだったと思う(うろ覚え)私の提案は、「TVは鏡であるべきだ」だった。
TVははPCでもなければ携帯でもない。PCや携帯にできることをしても勝ち目はないのだ。
ではTVの特徴は何か?
- リビングルームに大きな面積をとり、ひたすら鎮座している。そしてリビングルームとは、家族であってもある程度お互いが見られることを許容している空間ではないかと思うのだ。
- TVは基本的にユーザが受動的に対するデバイスである。
ここから「TVは鏡である」と考えた。今のTVにカメラを取り付け、ひたすらリビングルームの人の姿を撮影し続ける。それをそのまま画面に映し出せば本物の鏡だが、そこはそれ。こんなシナリオを考えてみよう。
via: ごんざれふ
既に「テレビ放送を受信するための機械」としての使命は終わっているのだ。ではなぜリビングルームに巨大なディスプレイとして鎮座しているのか。それを考えなくてはならない。
なぜこんなことを言い出したかというと、この記事を読んだから。
ミセク氏によると、アップルのテレビは「ディスプレイ、ゲームセンター、メディアハブ、コンピューター、ホームオートメーション機器」など、通常のテレビの枠に収まらない機能を持つものになりそうだという。
via: アップル製テレビの名前は「iPanel」:アナリストが予想 « WIRED.jp 世界最強の「テクノ」ジャーナリズム
「なりそう」ではなく、Appleがだすものであれば、既にApple TVをリリースしているAppleがだすものであれば、「通常のテレビの枠からはみ出したもの」でなくてはならないのだ。少なくともApple狂信者の私はそう考える。
いくら努力しても、レンタルDVDより遅くリリースされる作品を、より高い金でみせたところで商業的な成功には結びつかない。世界中で何度もそのことは確認されているし、Apple自身もわかっているはずだ。
ではどうするか。今や完全にコモディティと化したTVをAppleがリリースする意味はどこにあるのか。そうした問に対するAppleの回答を見ることが、、あるかな?ないかな?
Reinvent
されたTVとはなんなのだろう。