Windows Phoneの命運をかけた製品が発売されるぞ!(ただし米国で)

2012-04-06 08:05

というわけで、全く話題にもなっていないWIndows Phoneである。米国からこんなニュースが飛び込んできた。

米国で4月8日に発売されるNokiaのWindows Phone、Lumia 900。AT&Tが発表したその価格はなんと100ドル(約8200円)! 安い安い、これは安い! もちろん2年契約のしばりはありますが、それでもLTEスマートフォンが100ドルとは、驚愕の安さ。一体何があったのでしょうか。NokiaはかつてLumia 800を800ドル(約6万6000円)で発表したことがありましたが、今回のこの値段は破格

via: 米国Nokiaの新Windows Phoneがなんとたったの8000円! : ギズモード・ジャパン

口の悪い人にとっては

「MobileにおけるMicrosoftとNokiaの最後のチャンス」

なのだそうな。発売は4/8からだが、それに先立っていくつかのレビューが上がっている。例えばこんなのとか。

The problems with Windows Phone are myriad, many small. But it's a death by a thousand cuts. And all those little problems were once again immediately apparent to me the moment I started using the Lumia 900.

via: Lumia 900 review | The Verge
Windows Phoneの欠点はどれも小さなものだ。しかしそれは「何千もの切り傷による死」のようなもの。Lumina900を使い始めるとすぐに小さな欠点が目につくようになる。

あるいはこんなレビューも。

Bottom line: If you're looking for a $100, high-end smartphone, or are a Windows Phone fan who has been waiting for better hardware, the Lumia 900 is worth considering. But the phone had just too many drawbacks in my tests to best its chief competitors.

via: Personal Technology: Nokia Lumia 900 Review - Walt Mossberg - Personal Technology - AllThingsD
結論:もしあなたが$100でハイエンドのスマートフォンを買おうとしているか、あるいは「もっとましなハードはないのか」と思っていたWindows Phoneのファンだとしたら、Lumina900は検討に値する。しかし私が試験した限り、Lumina900にはあまりにもたくさの欠点がある。

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もちろんこれらのレビューとは別にLumina900が成功するチャンスはある。Kindle Fireも酷評を受けながら、その価格によって十分成功しているのだ。

しかしこれらのレビューは、あれほど見事にデザインされた(Metroのことだ)Windows Phoneがなぜいつまでたっても「成功する可能性のあるプラットフォーム」としてとどまっているかを説明してくれるように思える。

つまりMetroはすばらしいにしても、Windows Phoneには致命的ではないが小さな問題が無数に存在する。その結果としてiOSやAndroidに対する競争力がそがれているのだ。

この二人のレビューアーが挙げている欠点は小さなものだ。おまけに二人とも違う欠点を指摘している。ということは誰もが問題とする大きな欠点はない、ともいえる。しかし評価の結論は二人とも同じ。つまり

「iPhone,Samsungが出しているGalaxyシリーズと比べてLumina900には競争力はない」

考えてみれば、Microsoftは決して

「隅々までよく考えられた」

製品をリリースしたことはない。WindowsにしてもOfficeにしても無数の細かい欠点を挙げることができるだろう。しかしそれらは「標準」となっているため誰もそれ故競合製品を使うようなことはない。

しかし携帯電話とはそうしたオフィス用のソフトとは異なるゲームのようだ。

これらを考えたとき、Appleの「度を超した完璧主義」のことが頭に浮かぶ。Focusグループによる評価よりも

「この問題にユーザは気がつくに違いない」

という脅迫観念ともいえる考えにより、iOSは(もちろん欠点を指摘する人もいる)Windows Phone, Androidに対して優越したUser Experienceを提供するに至った。(もちろんすべての人がこの意見に同意するとは思わない)

"Death by a thousand cuts"

とは製品開発に関わる人が覚えておくべき言葉かもしれない。

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さてここで話はいきなり「そもそも比較の土俵にもあげてもらえない」我が国の製品のことに移る。

またCNETでは、2011年10-12月期には、アップルとサムスンの2社がスマートフォン端末市場の利益の約95%を占めた--そのうちアップルが80%、サムスンが15%とした上で、2012年1-3月期にはこうした警告がさらに強まるとするウォークリー氏の見通しを紹介している。

via: アップルとサムスンで利益の95% - 寡頭化が進むスマートフォン市場 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)

あまた存在するシャープ製やら富士通製やらソニー製のスマーフォトンは「その他大勢」でしかないのだ。少なくとも世界的な利益からみれば。

でもって「否定から始めよう!」のNOTTVがひどいことになっているらしい。

会社の部内でNOTTVのモニターに応募した人間が3名いたが、見れているのは1名だけ。2名の機器はアプリが立ち上がらず未だに見ることが出来ない。

via: 【終わりがおっぱじまった】あまりにもひどいNOTTVの惨状まとめ - NAVER まとめ

NOTTV is not TV. モニターで借りたSH-06D。シャープもドコモも、こげなもんを有料で世に出すのに社内の反対は無かったのか? 家の中では全く映らないので、町内散歩に持ち出して試験した。ほとんど映らず、電池残量は12分で35%➡5%に。

via: 【終わりがおっぱじまった】あまりにもひどいNOTTVの惨状まとめ - NAVER まとめ

これでもまだ「日本の強みは"ものづくり"」とか主張する人がいるのは、とても不思議に思える。ああ、「ものづくり」って機械工作限定ですか。

もちろん

お客様の声をしっかり受け止め、その期待を上回る会社に変わります。

via: 報道発表資料 : 新しいドコモブランドについて | お知らせ | NTTドコモ

という高い目標を掲げているDocomoグループだから、お客様の声に対してちゃんとアナウンスを出している。

AQUOS PHONE SH-06DでNOTTVアプリを起動しようとした際に、まれに正常に起動ができない場合がありますが、端末ソフトウェアを最新バージョンにアップデートすることで解消されますので、詳しくは「ドコモのホームページ」をご確認ください。

via: お知らせ|日本初スマホ向け放送局 NOTTV

「起動できないこと」は稀な事象であり、アップデートすれば万事解決なのだそうな。

NOTTVの中の人たちがどれほど努力し、そして今苦労しているか想像できるだけにこういうことを書くのはつらいが、しかし一消費者としてみたとき

「月420円」

というサービス料金は冗談としか思えない。などと伝聞でけなしているのもなんなので、さっそくモニターに申し込もうとしたが、携帯の電話番号がないとだめなのだそうな。

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これに比べれば、Microsoft+NokiaのLumina900は「まし」に思える。ということは、Microsoft+Nokiaが必ずしも「だめ」ということではないのだろう。Apple,Samsungが異常、ということもできないだろうか(そう定義したところでNokiaにとって何の慰めにもならないのだが)