弱い者はますます弱く(今日はソニーじゃないよ)
2012-05-02 07:05
数日前AustraliaのApple Store前で、奇妙なデモンストレーションがあった。
黒塗りのバスにWake Upという文字がでかでかと記載されている。そして同じく黒いTシャツをきた人々が口々にWake Up!と叫んでいる。
丁度Galaxy の新型が発表されるタイミングだったこともあり、当初は「サムソンか?」という観測が流れた。しかしサムソンは「関係ないよん」と否定した。
次に上がったのはRIMの名前。サイトのソースコードを読んだところ、Doubleclickの識別子があり、それを検索するとRIMのサイトがひっかかるのだそうな。
そしてとうとうRIMは「自分達のキャンペーン」であることを認めたらしい。
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このキャンペーンのセンスのなさは、ウォークマン(カセットじゃないほうね)発売の際に行われた情けない「ファッションショー」を思い出させる。ちなみにこの頃はまだ
「ソニーは半年でiPodを追い越す!」
といえるだけの元気があったんだよ。
そして今やソニーと同じく、崩壊が秒読みと思われているRIMである。誰も注目していないが、Blackberry worldというのが開催されているのだそうな。
そこで、「次世代プラットフォーム」であるところのBlackberry10のビデオが披露された。
日本の家電メーカーと比べると、RIMの先進性は際立っている。少なくとも興味深いキーボード+文字入力の提案は存在している。まだビデオしかないから、それが実際にどう動くのかはわからないが。
しかし
問題は今や「日本の家電メーカーより進んでいる」ことが何の意味も持たないことだ。敵はAppleであり、サムソン。RIMはこの2社にどう挑んでいくのだろう。
そして皮肉なことだが、とうとうRIMの製品から物理キーボードがなくなった。唯一残っていたRIMのアイデンティティが。iPhoneが発表された時
「タッチパネルでキー入力ができないことは証明されている」
と断言していたUIエキスパートもいたのだが。。米国ベンチャー企業のCEOと食事をしたことがある。彼はあれこれ話しながらも、時々机の下でBalckberryを触っていた。そういう用途に物理キーボードは欠かせないと思うのだが。
このビデオにでてくる製品は、Androidの別バージョンのように見える。(付け加えるなら「よくできたAndroid」だが)
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しかし私は年寄りなので、「これは前にも観たことがある」ということができる。Steve Jobsが復帰する前のAppleはまさにこうした状態だったのだ。Windows3.0すごいって?いや、MacOSのほうが優れている。そうした細かい点をいくつも列挙していた。
だから将来についてうかつな事を言うのはやめておこう。しかし現時点で次の質問は誰の頭にも浮かぶに違いない。
The only question that remains is which will die first: Junk bond Nokia or RIM?
via: BlackBerry 10 features interesting keyboard and camera apps, neither will save the platform | 9to5Mac | Apple Intelligence
そしてもう言及すらされない日本の家電メーカー。