It is an absolute jewel.
2012-09-18 07:13
事前告知:これから書くことは、Apple原理主義者のうわ言ですから適当に読み流してください。
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iPhoneというのは「異常な」製品である。Appleが9月12日に新製品を発表されると見られていた時期の携帯電話売上げランキングを見よう。
via: 携帯販売ランキング(9月3日~9月9日):「Xperia GX SO-04D」再びトップ3に (1/4) - ITmedia Mobileキャリア総合ランキング TOP10
9月3日~9月9日
順位 前回順位 キャリア モデル 1位 1 NTTドコモ GALAXY S III SC-06D 2位 2 ソフトバンクモバイル iPhone 4S(16Gバイト) 3位 10 NTTドコモ Xperia GX SO-04D 4位 3 NTTドコモ ARROWS X F-10D 5位 7 ソフトバンクモバイル みまもりケータイ2 101Z 6位 5 au iPhone 4S(16Gバイト) 7位 8 NTTドコモ SH-11C 8位 6 NTTドコモ Xperia SX SO-05D 9位 9 NTTドコモ N-03D 10位 13 NTTドコモ AQUOS PHONE ZETA SH-09D
モデルチェンジ直前のiPhone4sが2位と6位にはいっている。モデルチェンジなどどこ吹く風、といった様子だ。
それ故こうした議論もある。
アイフォーンのデザインが変わるのは2年ぶりのことだ。これまでの累積需要と、巨大な中国市場における販路拡大という可能性を考えると、新モデルはまたしても記録を更新するのかもしれない。しかし、進化のスピードが遅くなればそれは大きなリスクになるというわけだ。
via: 「iPhone」はリスクの高い超大型商品 もはや失敗が許されない状況に
iPhoneは今やAppleの利益の多く(大半、ではない)を稼ぎ出している。しかも実質的に2年に渡り一機種しか出さない。それ故失敗は許されない。保守的になるのが普通である。
9月12日、iPhone5が発表された。「部品単位でのリークをかき集める」という情報収集手法により、事前にその特徴はほぼ明らかになっていた。
それ故「サプライズがない」「ジョブスがいなくなったからダメになった」などの議論は山ほど聞いた。代表的なものを一つ引用する。
しかし、優れた製品ではあるものの、残念なことにイノベーティブな製品ではない。アップルとiPhoneが、今後もイノベーティブな存在であり続けるかどうか。製品の善し悪し以上に、来年以降のアップルが"どのような会社であろうとするのか"。その動向に注目をしていきたい。
via: iPhone 5に足りないモノ by 本田雅一
思うにこうした「評論家」は日本の家電メーカーをダメにした一因となっているのではないかと思える。その理由を以下に述べる。
こうした議論に対する最も筋の通った反論を引用する。
しかしアップルは、簡単に「次」に移動する企業ではない。リリースすること自体を目的に、新製品を気軽に発表することはなく、製品ラインを集中させ、細心の注意を払って年ごとに改善を重ね、少しずつ良い製品を作っていくのだ。
via: iPhone 5が「退屈」な理由 « WIRED.jp
しかしiPhoneは退屈だ。そしてそれは、近い将来ずっと、退屈であり続けるだろう。それは悪いことではない。革命(revolution)は進化(evolution)になったのだ。ユーザーのポケットやショーウィンドウにあるスマートフォンは、単なる生活のひとこまになった。ユーザーが利用し、依存するツールであり、使ったあとはその存在すら忘れてしまうようなものになった。もちろんそのこと自体が、驚くべきことではあるのだが。
via: iPhone 5が「退屈」な理由 « WIRED.jp
今にして、4年前江島氏がこう書いた理由がようやく(私にも)理解できた。
ではiPhoneの本当のスゴさとは何か。それは、「ネットに常時接続されているモバイル端末はどうあるべきか?という長年の問いに、いきなり究極解を出してしまった」ということです。
via: iPhoneという奇跡:Kenn's Clairvoyance - CNET Japan
初代iPhoneには確かにいくつかの明白な欠点があった。しかし欠点は直せばよい。そしてそれが「究極解」であったことは今や明白である。
では5年前に究極解を出してしまったAppleはどうしたか?各部を徹底的に磨き上げてきたのだ。
スイス製高級時計のようでありながら、大量に生産され、私のような貧乏人でも手にすることができる値段で売られる製品。これはおどろくべきことだ。その背後にある考え方はApple社のサイトにあるこの文章に要約されている。
そこそこのものを、もっと合理的に、もっと簡単に作る、という道もありえました。でも、それは私たちのやり方ではありません。必要なテクノロジーが存在しなければ、自分たちで発明します。部品をもっと小さくしなくてはならないのなら、自分たちで一から作り直します。いつものやり方が邪魔になるのなら、それを過去のものにします。そして生まれたのがiPhone 5。これまでで最も薄く、最も軽く、最も速いiPhoneです。
via: アップル - iPhone 5 - iPhone 5を生み出した方法をご紹介します。
もちろん、こうしたこだわりが「ユーザの知覚を超えた過剰品質」になる危険性は常に存在している。Steve Jobsが「基板上のパターンの美しさ」にこだわったように。
ジョブスは美的な理由から初代Macのマザーボードのデザインをやり直したいと考えたことがある(中略)もちろんエンジニアたちは「マザーボードを覗くものなどだれもいない」と抵抗した。さらに重要なことだが、配置を変えたら電子的に機能しなくなると彼らは予測した。それでもジョブスはがんばった。「偉大な大工はたとえ見えなくてもキャビネットの後ろにちゃちな木材を使ったりしない」ハードウェアエンジニアはしぶしぶ新しいデザインを仕上げた。美しい基板をつくるために数千ドルの投資である。だが、予想通りに新しいマザーボードは機能せず、ジョブスは主張を取り下げざるをえなかったのである。スティーブジョブスの流儀 p108
iPhone5がこうした失敗に終わるのか、あるいは「競合製品をどうしようもない安物に見せる」成功に終わるのか。それは今の時点ではわからない。しかし私はiPhone5の説明ビデオを何度も見返し、早く実物に触れたい、と思っていることは確かである。
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さて、ここで先ほどの「型にはまった評論家が日本の家電メーカーをダメにした」について説明しておく。
先ほど引用した文章の原文には、日本語に訳されていない部分がある。そこを引用しよう。
日本文:リリースすること自体を目的に、新製品を気軽に発表することはなく
原文: It doesn't Sony-up and release new products for the sake of releasing them
つまり「リリースすること自体を目的に新製品を発表する」というのは、原文では「Sony-Up」と書かれている。「新製品のリリースサイクル」という型を勝手に作り上げ、それを守るために、評論家を喜ばせるためだけの「新機能」を付け加える。そうした日本の家電メーカーはクズのような製品ばかり作るようになった。
日本でPC、あるいはそれに類する記事を書いている人間は美しさ、持っている人間の充実感、そうした項目について語る言葉を持たない。結局彼らが文字にできるのは
「世界初の新機能」
だけなのだ。彼らに宝石についての記事を書かせれば「ダイヤモンドの質量従来製品20%アップ」「リング部分にレーザ加工による微細な彫刻」としか書かないだろう。
とはいえ「じゃあ家電製品のレビューを書く人間がもっとましだったら、日本の家電はこうはなっていなかったのか」とも思わないのだけど。
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などと顔を真赤にしてわめきたてるより、このように笑いのネタにするのが正しい態度なのだと思う。
[サムスン製ノートブックのユーザーがマックユーザーへ]
iPhone 5 なんてガッカリだな!
The iPhone 5 is such a disappointment!
いままでの古いヤツを引き伸ばしただけじゃないか!
via: ツマラナイ、ツマラナイ・・・けど « maclalala2It's just a stretched-out version of the same old phone Apple's been making for years!