koboとSurface

2012-09-03 07:26

というわけで約束の8月末を迎えたKoboについてあれこれ書こうかと思っていたのだが、私が調べるよりもずっとまともな記事がでているし、あの三木谷氏の狂ったポーズを思い出すと

「こんな製品について何かかくのは馬鹿馬鹿しい」

と思う。というわけで、Surfaceについて。

MicrosoftのWindows8に関する「戦略」というのは徹底しているところと混乱しているところが混ざっている。すべてのユーザにMetroインタフェースの使用を強制するという方針のようだ。

簡単な例がネットワークの接続設定で、Modern UIで操作を始めてもデスクトップGUIで操作を始めても、最終的には必ずModern UIで操作することになる。

via: 【井上繁樹の最新通信機器事情】 Windows 8で変わったネットワークの設定と機能を見る ~Modern UIとの融合やホームグループによるファイル共有

しかしタブレット用に最適化された(と私は思う)UIを、より大きなディスプレイで使用されるPC向けにも使わせる、というのはどういうことなのだろう?あるいはこうでもしないと誰もPCでModern UIを使わないと思っているのだろうか。しかしその想定自体が、Microsoftの戦略が機能していないことを物語っているように思える。

ちなみに我が家では母だけがWindowsを使っているのだが、母のPCをWindows 8にアップデートすることはおそらくないだろう。70過ぎた母にまた新しい操作系を覚えろとはとても言えない。そんなことをさせるくらいなら、Macに乗り換えさせる。

この「Modern UIと従来のDesktop両方使ってね」戦略はどこまでうまくいくんだろうね。

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そしてWindows RTとWindows 8に関しても「とにかく両方出す」という戦略とっているようでもあり、Windows RTはMicrosoft専用にしたい、という意図も見えるようだ。

このように、正直に言って、Windows RTへの期待は、ここへ来て以前よりも急速にしぼんでいる。あるOEMメーカーの関係者によれば、その理由は2つあるという。1つはOS+Officeというライセンス価格が予想よりも高かったことだという。ある関係者によれば、Microsoftから提示された価格は199ドルだったという

via: 【笠原一輝のユビキタス情報局】 IFAで明らかになったWindows RTの失速

もちろんリストプライスだから、この値段では売らないのだろうが、AppleがiPad miniを$249で出そうと噂されているところで、この値段はないと思う。

世界で一社だけこの「OS+Officeのライセンス料」の呪縛を逃れられるメーカーがあり、それはMicrosoftである。というわけで他の会社にしてみれば

「冗談じゃない」

と思うだろう。この反応はそもそもMicrosoftが計算したものなのか、あるいは単に気が狂っているのかは、もう少したたないとわからない。前者ならば、Microsoftはタブレットに関しては単独でAppleと戦う意思を固めた、ということになる。

実際OEMを一切認めないAppleがあれだけの成功を収めているところを見れば「なぜ同じことができないのか」と思うのも当然だろう。Microsoftにとって最悪のシナリオは、こうやってOEMメーカーを切り捨てた挙句、Surfaceがものにならない、というものだ。こればかりはどうなるかわからない。Microsoft Surfaceは、発表時以来一切続報が無いからだ。Seatleの夏はどうなっているんだろうね。