今日は10月17日。そしてSurfaceは26日には発売される

2012-10-17 07:05

昨日Surfaceの出来はどうなんだろうねえ、、と書いた直後にMicrosoftからSurface関連の情報がでてきた。またMicrosoft本社のデザインスタジオでのツアーもあったそうだ。

このツアーの情報がよくわからない。いくつかのメディアが書いているのだが、どこかまどろっこしい例えばこうだ。

全体として大いに印象に残るツアーであったが、ソフトウェアに関する説明がとても少なかったのが面白く感じられた。これはMicrosoftがデバイスのエレガントさの重要性に目覚めたということなのか、ポスト・パソコン時代のソフトウェアのあり方に不安を抱いている現れなのか興味深いところだ。

via: Microsoft本社の魔法のショップでSurfaceにタッチしてきた―デザインのインスピレーションはモレスキン

で結局6月にろくに機能していなかったソフトはどうだったわけ?というわけであれこれ調べてみると、確かにツアーは行い、ハードウェアの説明はたっぷり行ったらしいのだが、肝心の製品には「少ししか」触らせてもらえなかったようだ。

The truth is, we didn't need a tour of Microsoft's facilities to feel intrigued by Surface: our appetites were already piqued enough. Still, it remains slightly worrisome that after a splashy launch event and a privileged peek at the company's labs, we still haven't gotten much hands-on time with Microsoft's Windows 8 halo device.

via: Microsoft Surface: inside the three-year secret project to build the first great Windows tablet -- Engadget

その少しの時間の間にタッチキーボードに触った人たちは、その機能性と感触についてよい印象をもったらしい。しかし「自分であれこれ試したい」という要望はかなえられなかったと。

Microsoftの直販ページでは、「今オーダーすれば26日に届けます」と言っている。輸送に2−3日かかるとして、残された時間は一週間もない。というか今からハードの改修は不可能だからできることはソフトをアップデートすることくらいだ。

となると再び(余計な)懸念が起こってくる。本当にSurfaceは機能するのだろうか?まああと10日で分ることだが。

でもって

その価格だが、これは驚いた。

ようやく正式に発表された Windows RT 版の価格は、ストレージ32GBモデルのタブレット単体が499ドル、厚さ3mmのマルチタッチフルキーボードつきカバー Touch Cover 付属モデルが599ドル、ストレージ64GBで Touch Cover つきが699ドル。

via: マイクロソフト Surface Windows RT は8か国で販売、詳細スペック公開 - Engadget Japanese

Microsoftが自社でハードウェアを作り出すこと自体が破天荒なのだから、きっと「OEMが発狂するような」価格をつけてくるだろうと思ったのだが、全く常識的な価格設定だったからだ。ちなみに記憶容量が同じもので比べると、iPad2と全く同じ。New iPadより$100安い。

これがまだ「キーボードは標準装備でこの値段」だったら驚きだったのだが、あれほど宣伝しているキーボードは別売りでしかも$100とるのだそうな。

Wall Street Journalは「Microsoftが第4四半期分として300万台から500万台のSurfaceタブレットをアジアのメーカーに発注した」と報じた。この台数はAmazonのKindle FireやGoogleのNexus 7に匹敵する量だ。

via: Microsoftは独自ノート、Surfaceの売れ行きに自信―第4四半期分に300万から500万台を発注(WSJ)

Microsoftはこれで十分売れるだろうと思っているらしいが、

ただ気になるのは、新世代 Atom プロセッサの " Clover Trail " を載せたWindows 8 タブレットが、筐体サイズや重さも同等、バッテリー駆動時間も8時間前後で各社から販売されること。Windows RTデバイスはSurface 以外にも数社から予告されていますが、マイクロソフト的な位置づけをどうしてゆくのかは興味深いところです。

via: マイクロソフト Surface タブレット、Windows RT版は499ドルから。Touch Cover 付属は100ドル増し - Engadget Japanese

こうなるとなあ。結局ARM CPUを搭載したTabletというのはひっそりと消えて行くのではなかろうか。。Atomを使えば十分安くできるのであればソフト互換性の問題を抱えてまでARMを使う意味がないもんね。

ここらへんどうにもMicrosoft的な「迷い」が見えるような気がする。タブレットも必要、デスクトップはもちろん!と2つの異なる要求に提示された妥協しない解決策は

「両方載せること」

だった。ハードウェア企業になるぞ!という意志と、でもOEMとは仲良くしなくちゃだよね、という日常の知恵に対する「妥協しない解決策」が

誰も幸せにならない価格設定

なんではなかろうかなあ。