Google DanceとTVの威力
2012-11-08 06:49
さて、私が作っている本家「大坪家の書庫」だがここのところ目立ってアクセス数が下がっている。
10月23日を境に、アクセス数が一気に1/3になった。これはどうしたことか。調べてみればGoogle様からのアクセスが極端に少なくなっている。とはいってもこちらは何を変えたわけでもない。これが噂に聞いたGoogle Danceというものか。前は「映画評」で検索すれば1ページ目か2ページ目にでてきたのだが、今やどこまで言っても当家の映画評なぞでてこない。
まあこういうこともあろう、と思っていたのだが昨日アクセス解析をみて仰天した。
いきなりの増加である。こういうときはだいたいパターンが決まっており
・アクセス数を集めているサイトからリンクされた
・フォロアーの多いTwitterアカウントから言及された
・TVで何か関連するキーワードが放映された
である。
はて、今回はなんであろう、と調べるとどうやら「前立腺 触診」で検索してくるようだ。なんだそれは?
確かにGoogle先生に「前立腺 触診」でお伺いをたてると1ページ目に私の書いた文章がでてくるのだが、そもそもなんで「前立腺触診」で検索しようとするのだろう。
不思議に思って調べて見ればどうやらこんな番組があったようだ。
さらに、【芸人健康診断】も開催!一般的な検査に加え、今回は内臓脂肪検査や触診の前立腺検査なども実施!普段、忙しく、不摂生が続いている芸人たちは、常に健康状態に不安を抱えているに違いないということで、抜き打ちで有吉弘行、フットボールアワー・後藤、出川哲朗、カンニング竹山らが健康診断を受ける。番組で健康診断を受けられることに大喜びだったが、検査結果は驚きの方向に...!?前立腺検査では、芸人たちの戸惑いの表情にもぜひ注目だ!
via: 前立腺触診検査で悶絶?売れっ子芸人緊急メディカルチェック!『ロンハー』2時間SP! | テレビ関連ニュース [テレビドガッチ]
当家で民放を全く見なくなってから久しい。(未だに民放を見ているのは田中真紀子大臣が大好きな私の妻だけだが....いや書いていて悲しくなってくるからやめよう)TVというものの視聴率も下がってはいるようだが、未だにその影響は大したもんだ。この番組の視聴率がどうなのか知らないが、それを見て「前立腺触診」で検索をし、かつ私のページに辿り着く人(これだけで最初の何十分の一になっているのだろう)だけでこの数。
梅棹忠夫氏が「コンニャク情報」と喝破した無意味な情報だけで生計をたてている人たちもしばらくは安泰のようだ。いやどこかで急激な破壊が起こるのかもしれないけど。
現実の世界にとびかっている情報のうち、じつはその大部分が、この種の無意味情報であるとみることはできないだろうか。そして、それらの無意味情報は、人間にとってプラグマティックな意味をもたないかもしれないが、それは現実に存在するものであり、流通しているものである。(中略)
このようなアナロジーのもとに、わたしたちはコンニャク情報というものの存在をかんがえることができる。つまり、ただ感覚器官、脳神経を通過するだけで、特に行動上のメリットをともなわない情報のことである。このような情報の存在をかんがえることによって、情報の概念は大幅に拡張されるであろう。情報には、なんの利益ももたらさないし、プラグマティックな意味をもたないものもたくさん存在するのである。
情報の文明学p204