Surface2に期待しましょう
2012-11-30 07:09
先週Surface (ARMのほうね)にさわる機会があった。初見で使うのはまず不可能と思えるようなインタフェースだった。最初のMetro画面がある。そこからタッチすると何かが立ち上がる。そこからどうやって戻ればいいのか?
多分これだろうと思ってWIndowsキーを押すとMetroに戻った。隣で小さな女の子が
"Dad, how can I get out of this?"
とかいっていたのでWindowsキーを押してあげたらThank youと言われたからこのインタフェースも悪いことばかりではない。
でもってタッチ式のキーボードのほうだが、作り手の苦心がわかるような製品だった。タッチだから、キーがタッチされたのを検知しなくてはならない。しかし「打つつもりはなかった」ときは無視しなければならない。この兼ね合いをとるのが実に難しい。正直このバランスはまだ試行錯誤中なのだろう。キーを押したつもりが認識されないことが、不愉快なほど頻繁にあった。しかしそこを鋭敏に検知すると今度は
「キーを打ったつもりはないのに文字が入力されることが不愉快なひど頻繁にあった」
ということになるのだろう。
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まあARMの方のSurfaceは早晩消える運命にあるから気にしない。問題はPC代替としてのSurface, Surface Proの方である。ようやく詳細が発表された。
マイクロソフトがWindows 8 Pro 版 Surface タブレットPCの価格を発表しました。内蔵ストレージの量によって2機種あり、64GBモデルは899ドル、128GBなら999ドル。Windows 8 Pro 版の特徴であるデジタイザペンは付属しますが、フルキーボードつきのカバー Touch Cover / Type Cover は別売りです。
via: マイクロソフトSurface Windows 8版の価格決定。64GB 899ドルから - Engadget Japanese
こちらのほうでキーボードがない、というのはありえないから本当の価格はこれ+$130である。高い、としかいいようがない。容量128GBのSurfaceが$1129である。11インチのMac Book Airの容量128GBモデルは$1099である。おまけにバッテリーの持ち時間はSurface RTの半分なのだそうな。
For me, that'd be a deal breaker. With a tablet, I count on not having to lug a power cord around. Other readers of mine say they plan to use the Surface Pro like a PC, so they are less worried about only getting four to five hours of battery.
via: Microsoft Surface Pro to have half the Surface RT's battery life | ZDNet
つまりこれは電源をあまり気にせず持ち運ぶタブレットではなく、紛れも無いPCなのだ。それにしては高い。
いやいや、Windows8はタッチ機能を持っており、Surface Proではそれを使えるのがメリット、という意見もあろう。今のところWindows8ではあまりタッチが使われていないようだが。
Windows 8を使うようになっても、ノートPCを操作する作業は、そのほとんどがクラッシックデスクトップ環境だ。割合的には9割以上だといっていい。ノートPCの場合は、スリープとそこからの復帰を繰り返して使う。Windows 8を起動したときには、あの新しいスタートスクリーンが表示されるが、そこからいったんデスクトップ環境にいくと、以降はスリープして復帰したときに表示されるのは、スリープ直前まで使っていたデスクトップだ。そして、それを繰り返す。だから、明示的にWindowsキーなどを叩かない限り、スタートスクリーンにお目にかかることはない。
だから、せっかくのコンバーチブルなのに、液晶を裏に返してタブレットとして使うことがほとんどない始末だ。
via: 【山田祥平のRe:config.sys】 タッチが変えるフォームファクタとアプリ
というわけで、今のところWindows8はただ高いだけの売れない商品になってしまっているようだ。
タッチスクリーン付きのWindow 8パソコンは全体に価格が高めであることなどが災い、アマゾン(Amazon.com)の売上ランキングでは上位20機種のなかにまったく入っていないと記している。
via: Windows 8出荷本数、累計4000万突破 - 「Windows Phone 8も好調」とバルマーCEO - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
責任を問われるべきシノフスキーはもういない。というわけでMicrosoftではSurface2に向けた巻き返し策が議論されているところだろう。
私はMicrosoftのしつこさを尊敬している。XboxもXbox360もどちらも微塵も買おうという気をおこしはしなかったが、それでもXbox事業はようやく成功しつつある(Sonyが勝手にコケただけという意見もあろうが、勝ちは勝ちだ)
だからWindows9とともにSurface2が生まれるとき、勝負はそこからではなかろうかな。
バルマーCEOは、依然として同社がパートナー頼みのビジネスであることも強調しているものの、最終製品の完成度を高めるためには、ハードウェアやサービス事業にも注力している必要性があるとの認識を示した。
via: 米マイクロソフトのバルマーCEO、ハードウェアとサービス事業に注力 アップル追随 |ソフトバンク ビジネス+IT
もっともバルマーが首になったりして、次のCEOが路線を変更すればわからないが。