ダライラマの教え
2012-12-05 07:20
少し前の記事になるが、大学のセンセイとダライラマの対話の話しを読んだ。何箇所が引用。
精霊が天から降りてくるなんていってはいけない。〔精霊がもたらすものは、せいぜい感覚の幸せだ。〕感覚の幸せは永続する幸せではない。本当の幸せは心の修練を通じて得られる。努力をしてはじめて得られるものだ。トランスで得られるものではない。苦しみを押さえ、環境に振り回されない心を作ってはじめて多幸感は得られる。
via: 白雪姫と七人の小坊主達 ダライラマ法王と科学者との対話
この言葉は非常に深い意味を持っている。麻薬とは幸せの前借り、とかいう表現を読んだことがある。使っている間はハッピーだが、それは結局後の幸せを前借りしているにすぎない、と。うちの子供がこの言葉を理解できるかどうかわからないが、学校の勉強もこの「環境に振り回されない心」を作るための一つの方法ではないかと思っている。
今まで科学は外にある物質を研究対象としてきた。これからは心を含めて研究対象にせねばならない。欧米とインドではすでにその試みははじまっている。
via: 白雪姫と七人の小坊主達 ダライラマ法王と科学者との対話
この記事の中で、ダライラマは似たようなことを何度か主張している。インタラクション研究の評価についていつも議論がおこるのも、結局こういう問題につきあたっているからではないかなあ、と思いだした。
Human Computer interactionというからには、システムの中に人が入っている。おまけに行動とか受容度とかは基本的に人間の感情によるものだ。
でもって人は人間の感情をうまく科学の俎上に載せることができていない。というか科学がどうつきあえばよいのかわかっていない。(心理学?ああ、そんなものもありましたね)
というわけで様々な評価方法が生まれ、定量化がなされるがいつまでたっても議論が続くばかりで結論がでない。いや、前向きに考えよう。インタラクション研究は「科学と心の融合をはかる試みの最前線」で苦闘している、と。
というわけで、明日からWISS2012に参加しますです。今年もいろいろ新しい試みが目白押しで楽しみだ。