酸素欠乏症にかかって..

2013-01-30 06:55

久しぶりに顔を名前を観た。久夛良木氏である。

インタビュー記事であるから、本当に久夛良木氏がしゃべった内容に、編集者の編集が加わっているわけだ。であるからここから書くことは久夛良木氏ではなく、編集者に向けられるべき言葉かもしれないのだが、一読した感想。

何を言っているかわからない。

親会社から落ちてきた人間の演説を聞いてるかのようだ。

消費者がネットに求めているのは、スタンリー・キューブリック監督のSF映画「2001年宇宙の旅」に登場する人工知能「HAL9000」のように、1つの問いに対して答えを1つだけ返してくるような能力です。そのためにはコンピューター側で情報を処理する機能を一段と高める必要があります。これからのネットは単なる配信用としてではなく、膨大な情報を処理できる超巨大コンピューターのようなイメージを目指すのではないでしょうか。

via: 「スマートフォンの時代は終わる」:日経ビジネスオンライン

これを読むと、PS,PS2の成功というのは、「止まっている時計が一日に2回は正確な時間を指す」ような奇跡的な出来事だったのではないかと思えてくる。PS3が彼の実力だったと。あるいは本当にどこかで「酸素欠乏症」にかかったのではあるまいか。

この記事で久夛良木氏が述べている「プレステをネットに"溶かす"」というのは一時Sonyが本当にやろうとしていたことだ。しかしこの人間がそれを主導していたのなら、失敗するのも当然と思える。

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いや、没落するのは日本企業のお家芸ではない。こんなグラフを見つけた。

Look how well Apple is doing selling just iPads, versus how Dell is doing sell all products.

chart of the day, ipad revenue on track to beat dell revenue, january 2013

via: CHART OF THE DAY: iPad Vs. Dell Revenues - Business Insider

一時はあれほど強大な存在だったDELLの「全ての製品の売上」がAppleのiPad単体の売上に近づいているのだ。

新しいカテゴリーの製品を作り出し、それが従来製品のトップメーカーの売上に並ぶ、というのは全ての会社経営者が夢見ることだろう。なぜかといえばそれは滅多に起こらないので。

今後仮にAppleが没落し、存在しなくなるにしても、iPod,iPhone,iPadと何度もそうした「新しいカテゴリーを生み出した」事実だけは特記されつづけるに違いない。

米国ではPlay Stationを打ち負かしたXboxの成功も賞賛されるべきことだが、性質は少し異なる。Microsoftは正面から勝負を挑み、Sonyの自滅も手伝って勝ったのだ。つまりBlue Oceanを切り開いたのではなく、Red Oceanの勝負で勝った。次のRed Ocean,スマートフォンでMicrosoftがその成功を繰り返せるかはまだわからない。IDCの予想が現実になるのかいなかはまだわからないのだ。

世界スマートフォン市場(出荷台数ベース)では、米Microsoftがシェアを拡大し、2016年には米AppleのiPhoneを抜いて2位になる――。米調査会社IDCは6月6日(現地時間)、このような予測を発表した。

via: iPhoneは2016年までにWindows Phoneに抜かれる――IDC予測 - ITmedia ニュース